カエルの悲しみ

今日、ふと気が付きました。

アパートの周りからこの時期に聞こえてくるカエルの鳴き声が聞こえてこないんです。
　
私の住むアパートの前は田圃です。
このアパートに住んで６年になりますが、毎年６月に田植えがあるんです。

田植えをする前に田圃を耕し、そして田圃に水を引きます。
すると、田圃に水を引いた、まさにその日から田圃から一斉にカエルの鳴き声が賑やかに聞こえてくるのです。

毎年、田圃に水が引かれたその日から聞こえてくるカエルの鳴き声を聞くことで、私はこれからやって来る初夏への季節の変化を音として実感していました。

そのカエルの鳴き声が今年はないのです！
遅ればせながら、今日になって気づいたのです。

その訳はー
農家の方は今年は田植えをしなかったのです。
田圃は何も手を加えられずに放置され、雑草が伸び放題の状態です。

毎年、田圃の水入れとともに田圃の中から賑やかに聞こえてきたカエルの鳴き声・・・・
もう聞くことはありません。

土の中で初夏の田植えの時期を待ちながら外界に出ようとしていたカエルたちは、
今年、地上に出ることなく、土に還ることになりました。


[昨年までは田植えがされ、野生のカモも飛んできました]






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[今は雑草の生える荒地となりました]