Ardisia japonica(ヤブコウジ)
撮影者:Qwert1234
撮影日:2016.10.30
オリジナルからの改変、なし
ヒャクリョウ(Ardisia crispa)、センリョウ(Sarcandra glabra)、マンリョウ(Ardisia crenata)、にさらに加え、ジュウリョウ(Ardisia japonica)という植物もあります。
ヒャクリョウ(百両)は「カラ」タチバナ(唐橘)のことでしたが、
ジュウリョウ(十両)はヤブコウジ(藪柑子)のことで、
ヤブコウジ(藪柑子)は「ヤブ」タチバナ(藪橘)、
あるいは、「ヤマ」タチバナ(山橘)とも呼ばれます。
「ヤブ」タチバナ(藪橘)という名称は、マンリョウ(万両)の別名でもあります。
和名 ヤブコウジ(藪柑子)
別名 ヤブタチバナ(藪橘)・・・マンリョウの別名、でもある
別名 ヤマタチバナ(山橘)
別名 ジュウリョウ(十両)
サクラソウ科(Primulaceae)ヤブコウジ属(Ardisia)
学名 Ardisia japonica
英名 Marlberry
原産 中国大陸、朝鮮半島、台湾、日本
ヤブコウジ
ここまでに出てきた「〜リョウ」という名前の植物では、マンリョウ(Ardisia crenata)だけが別系統で、ジュウリョウ(ヤブコウジ、ヤマタチバナ)、ヒャクリョウ(カラタチバナ)、センリョウ、は、全て、サクラソウ科(Primulaceae)ヤブコウジ属(Ardisia)です。
以下は、ヤブコウジ(ジュウリョウ)の花とツボミです。ヒャクリョウ(カラタチバナ)とセンリョウの花に似ている、と言ってもいいでしょうか。
ヤブコウジ(Ardisia japonica)
撮影者:Alpsdake
撮影日:2016.07.02
オリジナルからの改変、なし
わたしは、去年まで、ヤブコウジだ、と思って育てていた植物があります。ほんの1株だったのが、あたり一面に広がり、他の植物を圧倒していたので、これは、なんとかしなければ、やっぱり秋口に掘り起こそか、と真夏に眺めていたんです。
その時、下のように花が咲いていました。(やっと、手持ちの画像が使えました。)
2021.08.05撮影
これを見てわたしは、その時まで気づかなかったのに、この花はエリカ系の花ではないのか、と思いました。でも、これはヤブコウジである、と思いこんでいたわたしは、その時は、この疑惑を、それきりで忘れたんです。でも、後にブログでサラール(Gaultheria shallon)についての記事を書いている時に、ついに真実がわかってしまった!
かわいい、ハートの、シラタマノキ
このわたしがヤブコウジだと思っていた植物は、ヤブコウジではなく、ヒメコウジであり、分類は、エリカ系だと思った通り、ツツジ科(Ericaceae)で、その下位分類は、サラールと同じくシラタマノキ属(Gaultheria)でした。
和名 ヒメコウジ(姫柑子)
ツツジ科(Ericaceae)シラタマノキ属(Gaultheria)
学名 Gaultheria procumbens
英名 American wintergreen「アメリカの冬緑」(他の名称もあり)
次の画像は、このヒメコウジの赤い果実です。「シラタマ」ノキ属ですが、赤い実です。
2021.02.08撮影
これで知らずにいた誤解が解けてよかったのですが、ヤブコウジではなかった、というので、気落ちしました。ヤブコウジだと思って意気揚々と求めたものだったからです。でも、植物が何であれ、冬に緑の葉を保ち、赤い実をつけてくれるのは、うれしいことです。
それと、まあ、間違っても仕方なかったかな、という言い訳は、ヒメコウジがヒメ「コウジ」と名付けられている以上、ヤブ「コウジ」との関連を感じる人もいる、ということだと思います。
上の画像中、ヒメコウジの葉の上に出ている6枚の小葉のある葉は、クルマバソウ(Galium odoratum)のものです。この葉も、冬の間中、緑でいてくれます。
クルマバソウ:グランドカバー ⑵
同じく画像中、向こう側には、大きめの石が置かれています。その手前の方に紅色のツボミがふたつ、みっつつうなだれていますが、これは、ヘレボルス・オリエンタリス(Helleborus orientalis)のツボミです。ヘレボルスについては、2月に書いてみようと思います。
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