カラスといちごとクロッカスと

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サザンカ〜帰国日記4

2024年02月12日 08時00分00秒 | ツバキ科
2024.01.05撮影

1年ちょっと前の帰国では、成田空港に着きました(季節や航空会社によって、着くところが異なります)。成田空港から羽田空港へのバスの車窓から、高速道路の脇にサザンカがたくさん植えられているのが見えました。10月の末でちょっと時期が早かったからでしょう、花はまばらにつき始めたところのようでした。

若かったころの両親が今の地所を家つきで購入したのは、わたしが3歳半の時です。その時に庭に植えられた花の咲く木々は、わたしと同じくまだまだ小さく、幼くて、花はそんなに咲かなかったんです。

ある年、冬の初めに、小学校低学年の時だったか、家の中から外を見ると、真っ白な花が咲いている木が目に入りました。その花は、咲きながらも、散るのです。冬に入ろうとする季節なのに、そのあたりがパッと明るくなり、すごく印象的でした。母に報告すると、母は、今年はサザンカが咲いたのね、と言いました。

人はそれぞれ心象風景ってあると思うんですよ。この咲いては散っていく白いサザンカが、わたしの子ども時代の心象風景のひとつとなりました。

それがわたしのサザンカへのこだわりとなり、わたしのバンクーバーのお庭にもサザンカを植える理由となったのでしょう。

サザンカのツボミ
サザンカの一番花、二番花、三番花

現在の両親のうちの庭には、このサザンカの木はありません。全面改築する時に、敷地に盛り土をするため、庭の植物は廃棄されたか、掘り上げられて他所へ預けられたのです。この白いサザンカはその時廃棄され、新しい庭には改めてサザンカが植えられることはありませんでした。両親は、その辺は気になっていたようですが、サザンカなしに今に至っています。

今回、年末年始に帰国・帰省し、あちこちでサザンカを見ることができて、うれしかったです。サザンカを見ることができるだろう、と期待はしていたんですが、期待以上でした。ご近所をさらっと散歩しただけでも、次々と鑑賞することができました。

前置き(すみません、ここまでが前置きです)が長くなりましたが、そして、日本の比較的暖かい地域にお住まいの方には珍しくもなんともないと思いますが、わたしが感動しつつ見たサザンカの画像をお見せしたいと思います。

他人様のお庭に植わっているものなので、カメラをじっくりと構えるわけにはいかず、手の届く範囲内で、さっと撮影したものばかりです。

品種名は、もとよりわかりません。花の色の違い、花びらの形状の違い、花全体の姿の違い、オシベ、メシベの様子などを、ご覧くださいませ。

オシベ、メシベは、冒頭の画像で大写しされています。中央にあるのがメシべ、それを取り巻くのがオシベです。メシベは、3裂するものですが、この個体は、たまたま4裂しているようです。

次の2枚は、冒頭画像のサザンカと同じサザンカです。花びらを平たく開き、目をぱっちり開けて、花自体が咲くことを楽しんでいるように見えます。

 
2024.01.05撮影               2024.01.05撮影

下のサザンカ2枚は、別の木から。上のサザンカと比べ、花びらが平たく開ききらないようです。でも、わたしの見たのがたまたまそういう開き具合のだったのかもしれません。花びらの感触は、上のがぴらぴらしていて、下のはやや重量感があります。

 
2023.12.22撮影               2023.12.22撮影

次のピンクのサザンカは、葉がかなり赤いです。花びらの質感が、ぴんとしている? ひょっとして、狭い意味でのサザンカではないのでしょうか。

 
2024.01.05撮影               2024.01.05撮影

次の白いサザンカは、花がわたしの手の届くところになかったので、一旦写したのを拡大切り取りしました。左右とも同じ木からです。開き具合で、花の印象が随分異なります。

 
2024.01.05撮影(拡大切り取り)       2024.01.05撮影(拡大切り取り)

次のピンクのサザンカですが、左と右のとでは、同じ木か、異なる木か、覚えていません。写真って、やはり、メモをとりながら写したほうがいいのでしょうか。

 
2024.01.06撮影               2024.01.06撮影

次のサザンカは、「一重」に近いでしょうか。2枚とも同じ木からです。

 
2024.01.06撮影               2024.01.06撮影

次は、やや形状が異なるようです。花びらが重なり、ひらひらしています。

2024.01.06撮影

以上、および、今までの記事で、サザンカ(Camellia sasanqua)のように見える花をすべて「サザンカ」と呼んできましたが、サザンカは、実は、3群に分けられます。
・サザンカ群
・カンツバキ群(名称は「ツバキ」だが、サザンカである)
・ハルサザンカ群

わたしの住むバンクーバー近辺は、サザンカをよく観察して勉強できる環境ではないので、わたしは知識が少なく、よって、この3群を分けずに書いてきました。もし不都合な記述があったなら、お許しください。

サザンカ一般については、以下の国立歴史民俗博物館の
『くらしの植物苑特別企画「冬の華・サザンカ」』
という記事に、説明があります。よろしければ、どうぞ。


今回の帰国日記はここで終わりますが、次回は、わたしのうちのサザンカに再び話が戻ります。


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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
申しわけありません。 (すいたじいじ)
2024-02-13 16:12:22
flowerconnectionさま
申しわけありません。
間違っていました。
CVSでした。
すみません。今後は気を付けます。
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すいたじいじさんへの返信 (flowerconnection)
2024-02-13 14:16:01
すいたじいじさん、スノードロップについての返信、ありがとうございます。丁寧にこちらにも返信を送ってくださったんですね。SVSについては、わたしも分かりません。spp. という表記はありますけど・・・もう少し勉強してみます。
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スノードロップの件 (すいたじいじ)
2024-02-13 06:01:28
flowerconnectionさま
おはようございます。
京都植物園のスノードロップの件ですが
私には詳しくはわかりませんが、
名札にはGalanthus SVSとなっていました。
ご参考になれば幸いです。
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