2022.03.22撮影
今日は、バレンタインズ・デイ(Valentine’s Day)。カナダでは、恋人や家族にカードを贈ったり、チョコレートをあげたり、あるいは、集まって食事会やパーティーをしたりします。基本は、愛する人に自分の愛が変わらないことを示せばいいのです。
日本のように、「女性が男性に愛を告白する日」でも、「女性が周りの男性全部にチョコレートをあげる日」でも、ありません。ましてや、日本で半世紀ほど前に発明されたホワイト・デーは、カナダや西洋諸国には存在しません。
今日は、バレンタインズ・デイにちなんで、ハートの形のお花をご紹介します。ケマンソウ(Lamprocapnos spectabilis)ですが、色もとってもハートですねえ。
冒頭の画像では、大写しすぎてかえって形がつかみにくいかもしれませんが、次の画像の焦点のあっていない部分なら、かえって花の輪郭が見えやすいでしょうか。
2022.03.22撮影
学名 Lamprocapnos spectabilis(旧名 Dicentra spectabilis)
英名 Bleeding heart(あるいは、Asian bleeding heart)
和名 ケマンソウ(華鬘草)
別名 タイツリソウ(鯛釣り草)
ケシ科(Pavaveraceae)ケマンソウ属(Lamprocapnos)
原産 シベリア、北部中国、朝鮮半島、日本
現在、属名は Lamprocapnos ですが、長らく Dicentra と呼ばれてきたので、今でも Dicentra(ディセントラ)と呼ぶ人は多いです。
英語では Bleeding heart と呼ばれ、意味は「血を出している、出血している心臓、心」・・・毒性があるところから来る名称でしょうか。あるいは、花を形容して、「恋焦がれて心が苦しんでいる」と言っているのでしょうか。
バレンタインズ・デイに似つかわしい名前ではないかも、と思いましたが、花の形が大変きれいなので、掲載しました。
学名種小名の spectabilis は「見るに値する」「注目するに値する」「賞賛に値する」という意味です。園芸種か、と思われるほどの「目鼻立ちのはっきりした」花ですね?
バンクーバーで庭にこの花を育てる人は多いです。バンクーバーの気候が合っているのでしょうか。
2022.04.20撮影
もう1種、ケマンソウ(Lamprocapnos spectabilis)によく似た植物を紹介します。和名は多分ありません。こちらは、東アジアの産ではなく、バンクーバーを含む北アメリカの太平洋沿岸が原産地です。
学名 Dicentra formosa
英名 Western bleeding heart
別名 Wild bleeding heart
別名 Pacific bleeding heart
和名(ケマンソウの1種)
ケシ科(Pavaveraceae)ケマンソウ属(Dicentra)
原産 北アメリカの太平洋沿岸
こちらの方は、バンクーバーの庭には植えなくても勝手に生えてきます。その辺りの野山で自生しているからだ、と思われます。
学名種小名の formosa は「形のいい」「魅力的な曲線の」。花の形に言及したものでしょうか。でも、formosa の花は、 spectabilis の花よりは、小さく、おとなしめです。
でも、葉と組み合わされると、群生したものは、涼しげで美しいです。以下の画像で左下に写っている青紫の花は、アネモネ・ブランダ(Anemonoides blanda)です。
2021.04.29撮影
ついでに、タネのサヤもご覧ください。最初の spectabilis の画像に、ピンクのハート部分から白く突き出たものが見えましたね。あの中にメシベがあって、そこが受粉してこのようにタネのサヤとして成長します。
2021.05.05撮影
「血を出している、出血している心臓、心」なんて名前の花なんてとんでもない、タネのサヤも気持ち悪い、とおっしゃる方のために、以下、前にご紹介した、ハート型の花の植物の画像を再掲します。
2021.05.25撮影
学名 Gaultheria shallon
英名 Salal「サラール」
和名(シラタマノキの1種)
ツツジ科(Ericaceae)シラタマノキ属(Gaultheria)
以下も、同じく、シラタマノキ属の植物です。
学名 Gaultheria procumbens
英名 American wintergreen「アメリカの冬緑」(他の名称もあり)
和名 ヒメコウジ(姫柑子)
ツツジ科(Ericaceae)シラタマノキ属(Gaultheria)
2021.08.05撮影
それでは、みなさんのバレンタインズ・デイが、愛を分かち合える日でありますように。
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