78回転のレコード盤◎ ~社会人13年目のラストチャンス~

昨日の私よりも今日の私がちょっとだけ優しい人間であればいいな

◎谷川流の『涼宮ハルヒの消失』を読んでみた(マテ

2009-11-06 17:55:25 | 小説30冊読破への道
──こんなもん、全然面白くねえぜ。



クリスマスイブの一週間前、涼宮ハルヒは消失し、彼女の席はキョンを殺そうとして消失したはずの朝倉涼子のものとなっていた。
古泉一樹は所属するクラスの教室ごと無くなり、朝比奈みくるは未来人の肩書きが抹消されキョンやハルヒを知らない普通の女子高生になってしまった。
突然の異世界に打つ手が無くなったキョン。最後の頼みの綱は、驚いた表情で口を開け、眼鏡のレンズ越しにキョンを凝視する長門有希だった──









※以下、本格的なネタバレです。










とまあ、涼宮ハルヒシリーズを知らない人には何の話だかさっぱり解らない↑の文章だが、
消失の前までの話は全てアニメ版で補完していた当方は、ヲタの間で最高傑作と名高い『消失』が映画化されると聞き、公開まで待てないので初めて原作本を手にとってみた。



やはりそれは
最高傑作
であった

(消失までの話の中では)。



消失以降の話は全く知らないので最高と付けるのは間違いだろうが、こまけえことはいいんだよ(ぉぃ

キョンを始めとするSOS団のターニングポイントと言われ、涼宮ハルヒシリーズの中でも重要な回と言われているが、おそらくそうだろう。
まあハルヒ張本人に限っては何のターニングにもなっていないのだが。


しかし当方は、ストーリー以上に比喩などの表現技法が優れていることも付け加えておきたい。

谷川氏の比喩は小ネタの連続で、西加奈子の100倍面白いのはもちろん(マテ)、東海林さだおを越えたと言っても過言ではない(何故いちいち東海林氏と比べる?)。
その面白さがストーリーを更に引き立てているのだ。



そして、物語の全ての鍵を握る長門有希。キョン視点でありながら、これは彼女の物語でもあるのだ。
日本には長門ヲタという奴等が意外にも多く、映画化されたら長門の見所満載で、彼等は上映中に周囲に迷惑をかけまくるだろう。「ながとおおおおお」と発狂する程度で済めばいいのだが……。困ったものです。



まあ散々既出なレビューですみません。
このカテゴリは読書の記録が目的なので、レビューを書く能力の無い当方にはこれが限界です。困ったものです。

◎新聞配達をやってみた ~配達編2~

2009-11-06 09:10:20 | 本当の日記はこちら
10月25日。

深夜1時、またいつものようにチラシ入れから始まる。
悪夢の4時間配達から1日明け、この日のチラシは重くなく普通だった。

だが、また別の問題が発覚する。




である。



雨の日はチラシ入れのあと、新聞を1部1部ビニールで包装する作業が待ち受けているのだ。
そのための機械があり、新聞を投入すれば2秒とかからずにビニールに包まれて密閉もされて出てくる。
しかし、1部が2秒でも、自分の区域270部を全部入れなければならないのだ。相当な時間を要する。
しかも、その機械は2台しかない。配達員は7~8名。当然チラシ入れの遅い人から待たされることになる。



これは痛い。ただでさえ配達に時間がかかるのに、準備段階でロスをしてはまた前日並に遅くなってしまう。

結局時間はかかり、先輩社員がビニール入れの一部を手伝ってくれたが、店を出発したのは前日とほぼ同じ2時半。ペースを上げないと前日の二の舞になってしまう。

雨ガッパに身を包み、雨に濡れながら1部1部をポストに投函。順路帳はビショビショになっていた。



トラブルは開始10分足らずで早くも発生した。

「あれ? ◎◎さんに入れたっけ」

2~3軒前の家に配ったかどうかの記憶が定かではないのだ。
飛ばしてしまったかもしれない。慌ててその家まで戻り、スタンドを立てて止める。

のはずが、立て方が悪くバイクはまた転倒してしまう。
問題の家のポストを確認すると、新聞はちゃんと入っていた。

余計なことをして転倒。
雨の中でのバイクへの積み直し作業。
序盤から時間とやる気が奪われる。



さらにその10分後。カッターを忘れたことが発覚する。
中継ポイントに置いてもらっている新聞の束はPPバンドなるもので結束されている。
それを外すには専用のカッターが必要なのだ(※後日、カッター無しで外す方法もあることが発覚)。

慌てて店に戻る。これだけで約10分のロスとなってしまった。



想定外の出来事はそれだけではなかった。途中でバイクの燃料が切れかかる。
急遽、深夜でも開いているセルフスタンドへ行って給油。
昨夜のうちに確認してやっておけば、このロスは防げたはずだ。本当に馬鹿をした。



不手際の連続で、結局配達を終え店に戻ったのは5時50分。前日よりは早いが、まだまだ激遅なレベル。
どの不手際も未然に防げたはずだ。後悔の念が絶えない。



その日の夜、集金の精算作業が8時過ぎまでかかってしまい、店に残っているのは店長と当方の二人だけ。
すると、なんと店長のご厚意で夕食をご馳走していただいた。
しかも豚カツ屋である。

食パンとカップ麺で生活していた当方にとって、この待遇はかなり有り難かった。
久々に満腹になり、約4時間の休息を経て深夜0時50分、また朝刊地獄が始まる。



不運にも、この日も雨だった。
だが、チラシ入れとビニール入れは前日より早く進み、2時15分に出発できた。
雨は前日以上の強さを見せたが、前日よりも足取りが軽く、ダルくもならない。

まさか、豚カツ効果か?

ご馳走になったのは豚カツにキャベツの千切り、それにご飯と豚汁、漬物の付いた定食。
豚肉のビタミンB1か、キャベツのビタミンCか食物繊維か、それともご飯のたんぱく質なのか、
いずれにせよ何らかの栄養素が当方を活性化させてくれたのかもしれない。



配達は大きなトラブルも無く進むが、大雨が最大のネックとなっていた。
昨日よりも強く降り続いており、どうしても晴れの日よりは遅くなってしまう。

それでも必死に耐え、5時半頃ようやく店に到着。

記録は3時間15分。雨にも関わらずいつも並の記録に戻すことが出来た。



豚カツの効果かは不明だが、以後、食生活を改善してみた。
少ない予算でいかに栄養を補給できるかを考えながら、スーパーのタイムセールを狙って半額の弁当(190円)や半額の揚げ物(メンチカツ、コロッケ、秋刀魚のフライなど、いずれも50円)を購入する毎日。



辛いことも多いが、前職と違うのは、一人で仕事が出来るようになったこと。
当方でも出来るのだから誰でも出来るということなのだが、僅かだが自信を持てるようになった。

何とかやっていこうと思う。


(配達編 一旦完)