スーダンから自衛隊機でジブチに退避した北九州市の認定ＮＰＯ法人「ロシナンテス」の川原尚行理事長は２４日、オンライン取材に応じ「自衛隊の皆さま、大使館、外務省、多くの方々に感謝している」と語った。現地に残る邦人の安否を気遣い、一日も早くスーダンが平和になってほしいと訴えた。 ロシナンテスは現地で医療支援を実施。スタッフの岩吹綾子さん、七條孝司さんと共に退避した川原さんは「私一人ではここまでできなかった。多くのスーダンの方々の力もあってジブチまで来られた」と振り返った。 スーダン首都ハルツームから北東部ポートスーダンに移動して自衛隊機に乗ったが、経緯については「一切言うことはできない。邦人が残っており、彼らに危険を及ぼす可能性がある」と強調した。「私たちは争いがない所に身を置けたが、多くのスーダン人は危ない所に身を置いている」と思いやった。
（共同） 産経新聞
夜の滑走路にごう音が響き、巨大な機体が降り立った。アフリカ北東部スーダンから２４日に逃れた邦人ら４５人を迎え入れたジブチの自衛隊拠点。自衛隊機から降りた退避者の表情は一様に暗かったが、周囲から「お疲れさま」と声が飛ぶと、笑顔をのぞかせる人もいた。 退避はスーダンの首都ハルツームから始まり、自衛隊機に乗り込む北東部ポートスーダンの空港までは陸路で丸１日以上かかった。４５人のうち１２人が未成年者。小さな女の子を抱きかかえた女性は飛行機を後にすると、疲れ切った顔で足早に、用意された車両に乗り込んだ。 退避者は拠点内にある体育館に移動し、医師の診察を受けるなどした。退避者の一人によると、そのまま拠点の宿泊施設で一夜を過ごすことになったという。この退避者は「まずはすぐに日本に戻りたい」と話した。（共同）
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ジブチの自衛隊拠点で入国手続きなどの説明を受ける退避邦人ら＝２４日（共同）
戦闘が続くアフリカ北部スーダンからの在留邦人とその家族の退避について、岸田文雄首相は25日朝、記者団の取材に対し、24日までに希望があった全員の退避を終えたことを明らかにした。 24日までにスーダンから退避した49人に加え、25日未明にかけて大使館関係者を含む在留邦人とその家族計8人が、フランスの協力を得て首都ハルツーム郊外の空軍基地から出国した。 スーダンには、NGOや国際協力機構（JICA）、日本大使館関係者やその家族ら約60人が滞在。このうち45人は24日までに自衛隊機でスーダン東部のポートスーダンを出発し、自衛隊の拠点がある近隣国ジブチに向かった。他に4人がフランスや国際赤十字社の協力で、ジブチやエチオピアに避難していた。 朝日新聞
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