「我が国への攻撃可能性低下」防衛相 石垣陸自開設記念式典 (23/04/02 18:00) - YouTube
先月石垣島に開設された陸上自衛隊の駐屯地で2日、開設記念式典が行われ、浜田防衛大臣は自衛隊配備について「我が国への攻撃の可能性を低下させるもの」と意義を強調しました。 先月16日に開設した陸上自衛隊の石垣駐屯地には地上から敵の艦艇を攻撃する地対艦ミサイルや上空の標的を狙う地対空ミサイルを運用する部隊など570人が配置されています。 隊員およそ240人や浜田防衛大臣が出席した開設記念式典で井上雄一郎駐屯地司令は「抑止力の要として島民を守りぬく使命を果たしていく」と述べました。 記者会見で浜田防衛大臣は南西地域への自衛隊配備の意義を強調しました。 ▽浜田防衛相 「南西地域への攻撃に対する抑止力・対処力を高めることで我が国への攻撃の可能性を低下させるものであり、沖縄県民を含む我が国民の安全に繋がる」 一方、去年政府が閣議決定した安保関連三文書に明記されているいわゆる反撃能力を持つ長射程ミサイルについては「まだ配備先は決まっていない」として明らかにしませんでした。
陸上自衛隊の石垣駐屯地(沖縄県石垣市)が開設され、2日に記念式典が同駐屯地で開かれた。南西諸島での自衛隊拠点の「空白」は埋まるが、防衛上の課題はなお山積している。沖縄選出議員でもある自民党の国場幸之助国防部会長が3月29日、式典を前に産経新聞の単独インタビューに応じ、南西諸島防衛の課題と展望を語った。
--石垣駐屯地開設の意義は
「奄美大島から与那国島にわたる距離は本州に匹敵する大きなエリア。自衛隊の部隊を与那国、宮古、奄美に続いて石垣へ配備できたことは力の空白を埋める意味で大きな意義があった。しっかり訓練し、場合によっては米軍とも連携すること、また国民保護、弾薬や弾薬庫の整備、有事の際の台湾からの避難民受け入れなど課題は山積している。あくまでスタート地点に立ったという認識だ。(駐屯地の)完成形まで目指すには時間があまりないとも認識している」
--長射程ミサイルの配備について、どう考えるか
「防衛力強化と地元の合意形成という相矛盾するものの均衡をいかに図るかというのはすごく難しい。沖縄の人間にしか分からない面はある。(敵射程圏外の遠方から迎撃できる)スタンドオフミサイルを、(中国と)地理的に近い石垣でいきなり必要なのかという議論もある。抑止力の点で全く置かないのもナンセンスだが、どう展開するのかまだ分からないのが正直なところだ」
--国民保護について訴えたいことは
「昨年改定された『安保3文書』の与党協議で、当初案には国民保護が柱の中に入ってなかった。これは書いていないと沖縄では防衛力整備も訓練も日米連携も前に進まないと繰り返し訴えた。沖縄では思想信条と関係なく、『軍隊は住民を守らない』と証言する人がいる。いかなる時代もちゃんと住民を守ることを、自治体ではなく国家の責務として書くべきだ」
「沖縄県庁で(今年)3月17日に行われた国民保護図上訓練は大きな一歩だった。十数年前、県議時代に国民保護条例の賛成討論をしたが、当時はものすごい批判や抗議があった。それだけ沖縄ではタブーなテーマだったが、時代も変わったなと感じた。先の大戦では避難先での生活不安で疎開目標人数を達成できなかった。生活の保障や避難先自治体との認識共有が必要だ」
--米軍との連携を進める上での課題は
「昔から米軍を見ている沖縄本島と異なり、先島諸島の住民には、自衛隊ですら時間をかけて丁寧に説明してきたのに『何で米軍が来るんだ?』と疑問に思う人がいる。広大な海に囲まれた島を守る島嶼(とうしょ)防衛はとても難しい。日米が連携しないと南西諸島の抑止力は高まらないし、維持できないことに理解を求めることが大事だ」
--2027年までに台湾有事が起きる恐れがあるといわれている
「有事の形態はどのようであれ、もっとスピード感が早いのではないか。今年3月に台湾を訪問し、日台の外交、国防担当議員らで意見交換したが、昨年8月4日、中国が日本の排他的経済水域(EEZ)に弾道ミサイルを撃ったことを既に戦争の一形態だと認識していた。中国による(世論誘導などの)認知戦が日々行われる中、有事に際して米国も日本も助けに来ないという『疑米論』や『疑日論』が展開され、台湾世論が揺れているという実態がある。来年には台湾総統選もあり、かなり緊迫した情勢だと感じた」
産経新聞
【陸上自衛隊】浜田防衛相「国を守り抜く」 石垣駐屯地で開設記念式典 - YouTube
沖縄県の石垣島に新設された陸上自衛隊・石垣駐屯地で、開設記念式典が行われました。中国などを念頭にした南西諸島の防衛力強化の一環で、浜田防衛相は、「国を守り抜く」と強調しました。 先月開設された石垣駐屯地には、陸地から敵の艦艇を攻撃する「12式地対艦誘導弾」などのミサイル部隊や警備部隊、およそ570人が配備されています。 南西諸島では2016年以降、与那国島や宮古島にも駐屯地が新設され、政府は中国などを念頭に防衛力強化を図っています。 浜田防衛相「南西諸島における防衛体制の強化は、我が国を守り抜くという決意の表れ、隊員諸君はその精鋭でもあります」 浜田防衛相は式典後、「部隊配備は、『力による一方的な現状変更を許容しない』との我が国の意思を示すものだ」と強調しました。 (2023年4月2日放送)
第11管区海上保安本部(那覇市)は2日、沖縄県石垣市の尖閣諸島沖の領海内に侵入した中国海警局の船の連続滞在時間が同日午前11時54分時点で、2022年12月の72時間45分を超え、12年の同諸島国有化以降、過去最長になったと明らかにした。 読売新聞