中国とモンゴルに広がるゴビ砂漠の嵐によって舞い上がった黄砂が、春風に乗って朝鮮半島へと渡り、今年は日本にも到達している。大気汚染を悪化させているうえ、粒子が細かく人の肺に入り込むため、呼吸器疾患のリスクも高めている。一方、タイでは別の大気汚染が問題となっている。 韓国は全土が黄砂に覆われている。ソウルでは高層ビル群が黄色にかすみ、人々はマスクやフード付きの服を着けて、不快な1日を乗り切ろうとしている。 中国のソーシャルメディアの微博(ウェイボー)では、内モンゴル自治区の集合住宅の中で、住人の女性が重さ3キロ分の黄砂を掃き集めている動画が300万回以上再生されている。この女性はうっかり窓を開けたままにしてしまったのだという。 「寝室まで砂のような臭いがしている。北京では黄砂は毎春のことなので慣れているが、今回は風が強すぎる。運が悪かった」 上海では今月11日の黄砂の飛来で、高層ビル群は夜空で輪郭しか見えなかった。12日には中国の12省で黄砂警報が出された。 最近の黄砂の最も多い時期には、北京で粒子状物質(PM10)の濃度が、世界保健機関(WHO)基準値の46.2倍に達した。
BBC News
【ソウル=上杉洋司】朝鮮中央通信は14日、北朝鮮が固体燃料式の新型大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星18」の初となる発射実験を13日に行ったと報じた。13日に平壌(ピョンヤン)付近から発射され、日本海に落下したミサイルを指すとみられる。
報道によると、金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党総書記が立ち会った。火星18は3段式で、1段目は通常軌道、2、3段目は通常より高角度のロフテッド軌道に設定し、最大速度を制御して発射したという。1段目は東部・咸鏡南道(ハムギョンナムド)から10キロ・メートル、2段目は335キロ・メートル沖の海上に落下した。同通信はミサイルの「全ての数値が設計上の要求に正確に到達した」と伝えた。ミサイルの最高高度や飛行距離は明らかにしていない。 固体燃料式は、発射直前に燃料を注入する液体燃料式と比べ、発射に要する時間が短い。事前の探知や迎撃がより困難になる。北朝鮮がこれまでに発射した「火星17」などのICBMは液体燃料式だった。 朝鮮中央通信はミサイルが「もう一つの核攻撃手段の出現」だと伝えた。正恩氏は「敵が妄動を断念するまで、脅威に直面させる」と強調し、対北朝鮮で連携を強める日米韓3か国などに対抗する姿勢を示した。同通信が配信した写真によると、発射にはジュエ氏とみられる娘と李雪主(リソルジュ)夫人が同行した。
読売新聞
沖縄県の宮古島付近で10人が搭乗した陸上自衛隊の多用途ヘリコプター「UH60JA」が消息を絶った事故で、浜田靖一防衛相は14日の閣議後記者会見で、「国民に大変な心配を掛けている。行方不明になっている隊員の捜索に全力を尽くしてまいりたい」と述べた。
13日夜に伊良部島の北東の海域で機体の主要部分とみられる物体や人らしき姿が見つかった。浜田氏は、水圧が高い深い海で作業ができる「飽和潜水」について、「当然そうした対応はしていくことになる」との見通しを示した。飽和潜水は特殊な潜水技術で、北海道・知床半島沖で昨年4月、観光船が沈没した事故でも活用された。
事故は6日午後に発生。ヘリには陸自第8師団の坂本雄一師団長(55)らが地形の視察をする目的で搭乗していた。
産経新聞
沖縄県の宮古島付近で10人が搭乗した陸上自衛隊UH60JAヘリコプターが行方不明となった事故で、海中の捜索活動の結果、新たに複数の人らしき姿を確認したことが14日、政府関係者への取材で分かった。搭乗していた隊員の可能性がある。13日夜、機体の主要部分とみられる物体や人らしき姿が見つかり、付近を詳しく調べた。ダイバーが深い海での作業を可能にする「飽和潜水」に向けた作業も進めた。 政府関係者によると、水中カメラの映像では物体は大きく破損している。見つかったのは宮古島西隣の伊良部島北東の海域。伊良部島の沿岸部では、ヘリのものとみられる部品が見つかっている。 事故は6日午後に発生。ヘリには陸自第8師団の坂本雄一師団長(55)らが地形の視察をする目的で搭乗していた。宮古島の航空自衛隊宮古島分屯基地を離陸して北上した後、西寄りに飛行し、消息を絶った。 産経新聞