
2022年4月に繰り下げ受給の上限年齢(75歳)が引き上げられたことに伴い、2023年4月からは70歳以降に一括する場合、
取り扱いも変更になりました。・・・・この取り扱いを、【特例的な繰り下げみなし増額制度】といい、70歳を過ぎて繰り下げ
待機していた人が繰り下げ受給せずに一括受給の請求をした場合・・・
【請求の5年前の日に繰り下げ申し出たものとして増額された年金の5年間分】を一括受給することになります。
例えば、71歳で一括受給を選択した場合、66歳まで1年間繰り下げしたものとみなして年金額を増額【8.4%=0.7%×12ケ月】して・・
5年分を受け取ります・・この制度の対象となるのは、「原則1952年4月2日以降生まれの人2023年3月末日71歳未満」です。
70歳を過ぎてから一括受給を選択した場合、従来の一括受給と特例的な繰り下げみなし増額制度を利用した一括受給についての具体例を
使って比較してみると・・65歳時の年金額を200万円、72歳に一括受給したものとして試算してみますと・・・
従来の一括受給の場合、2023年3月迄年金額は200万円のままで時効により受け取れる年金は5年分です・・・
一括繰り下げ受給金額5年分・・1000万円=200万円×5年・・・・特例的な繰り下げみなし増額を利用した一括受給の場合、
67歳まで繰り下げしたものとみなされ年金額は33万6000円「=200万円×0.7%×24ケ月増加します・・
一括受給金額(5年分)・・1168万円=233万6000円×5年・・・
特例的な繰り下げ増額によって5年分の受取額は168万円も多くなります。
さらに、一括受給後の年金額も従来と比較して33万6000円増額します・・・・
特例的な繰り下げみなし増額制度のまとめ・・・2023年4月以降・・・

特例的な繰り下げみなし増額制度とは、70歳過ぎて繰り下げ待機していた人が、繰り下げ受給せずに一括受給の請求をした場合、
請求の5年前の日に繰り下げを申し出して者として増額された年金の5年分を一括受給する仕組みのことです・・・
繰り下げ受給の上限年齢75歳の引き上げと併せて、70歳以降の年金の受け取り方の選択肢が増えたことになります。
年金アップを検討している人は、急にお金が必要になった時のリスク対策として活用を検討しましょう。