年金は繰り上げ、繰り下げもしないのがベスト・・自分の寿命は誰にも分らないので、年金は貰える時にもらっておこう。
年金の繰り上げ、繰り下げ受給について損益分岐点と平均寿命を基準にして損得計算することの意味は・・
政府と個人・・・それぞれの立場で考えましょう・・・・
政府の考え・・・年金財政を管理する立場からは、平均寿命をペースに年金の受給開始年齢を決めるのが合理的です。
政府は年金を支給する立場から、年金繰り上げ下げ、繰り下げ受給する人の数に応じて、平均寿命をベースに年金支出の
増減を計算し、仮に、年金受給者全員が75歳まで受給を繰り下げた場合、繰り下げた人の何%が損益分岐点の86.9歳
以上生きられるか、厚労省の簡易生命表で試算することができます・・
2023年の日本の平均寿命は男性が81.05歳・女性が87.09歳であり、86.9歳を超えたて長生きする割合は男性より女性の
方が平均で高くなっており、こうした統計から、年金支給額の予測もできることになります。
政府は近い将来、定年年齢を引き上げ、年金の受給開始年齢を遅くしようとする思惑があり、その地ならしのため、年金の受給を
遅らせる人を増やしておきたいので、年金については繰り下げを推薦していると思われます。・・・あくまでも推察です・・
個人の立場での考え・・・個人である私たちの考えはどうだろうか❔平均寿命をペースに自分が何歳まで生きられるのか推定する
ことは、まず無理であろう普通の健康状態なら、平均寿命までは生きられると思うかも知れないが分らず、元気な人でも病気や事故で
突然なくなるかもしれない・・平均寿命を元に繰り上げ、繰り下げ受給によって得をするか、損をするかは分からないため・・
年金は貰える時に貰っておく、すなわち、65歳から受け取るのが理にかなっているといえます・・・
繰り上げ、繰り下げに関して、損益分岐点と平均寿命をもとにした計算が、個人にとって意味を持たないことについての説明で、
それ以外繰り下げ受給のデメリットとしては、繰り下げた期間中は加給年金が貰えなくなるなど金額に関するものもあります。
あくまでも、繰り上げ、繰り下げ受給の基本的な考え方を示したものであり、理解した上で年金受給の決断をするのは個人の自由です。