STAR WARS -Attack on the DEATH STAR- は,1991年に発売された M.N.M Software製の 3Dシューティングゲームです。全編にわたりワイアーフレーム手法を用いた本格的な 3D処理が成されているのが最大の特徴。ワイアーフレーム特有の「見た目の悪さ」は別としても,動き自体は極めて高速。10MHzの X68000であっても全くストレスのない描画処理をみせてくれます。ビジュアルを犠牲にしてまで,速度と ゲーム性を重視しただけあって,完成度はかなりのものです。
また,このゲームは「Lucasfilm」の公式ライセンスを受けて開発されており,映画本編で使用された 効果音や音声が,ゲーム内に多数使用されています。もちろん音楽も映画本編に使用されたものと同様の楽曲を X68000の FM音源にて忠実に再現しており,醸し出される臨場感は,昨今の PCゲームに勝るとも劣らないと言っても過言ではありません。
ゲームタイトルからも判るように,基本的に「デススター攻略」がゲームの中心となります。宇宙空間での戦闘から,デススター地表面での戦闘→溝突入→魚雷発射 という,映画本編のクライマックスにおける,重要なシーンを「切り取って」ゲーム化している訳ですね。
1983年に ATARI社が 独特のベクタースキャンディスプレイを用いた「STAR WARS」のアーケードゲームを出していましたが,それも同様のシーンをモチーフとしたものでした。しかし,ATARI社の「STAR WARS」は ゲームとしては面白いものの,細部の展開が映画とかけ離れているため,リアルさの面で確実に劣ります。
特に「溝」のシーンにおいては,ATARI社の「STAR WARS」は 障害物の回避に終始するのに対し,X68000版「STAR WARS」は,追撃してくるダースベイダーの攻撃を凌ぐ事が主な「仕事」となります。自分はルークですから,ダースベイダーからひたすら逃げつつ,ターゲット破壊を目指さなくてはなりません。撃ち落されず一定時間耐え続けられれば,映画本編同様にハンソロが ミレニアムファルコン号にて駆け付けてくれるあたりが泣かせます。要は「演出」のレベルが段違いなのですね。
自分のプレイは「トレースデータ」として保存され,忠実なリプレイとして再生可能です。
自分で「シーンを造る」感覚が非常に楽しいゲームであります。(≧∇≦)
ちなみに,音楽製作に 古代祐三氏,音響ドライバ製作に 松島徹氏 が参加しているのも何気に見逃せません。
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