名付けは、役に命を与える

2018-12-12 10:02:50 | 日記
例えば、『たまこ』という、愛されるキャラクターの役柄があったとします。

舞台上で『たまこ』呼ばれる時、そのキャラクターは、生まれます。

『たまこ』は、『たえこ』『たかこ』などの、よく聞く名前とは少し違って、『玉子』なのか『珠子』なのか『丸子』なのか、いずれにしても、丸くて角の無いイメージですね。

『たまこ』は、おっちょこちょいで、お人好しで、みんなから愛される人柄だとすると、『たまちゃん』と呼ばれるイメージがあると思うんです。

『たまちゃん』と呼ばれると、笑顔で振り返る。

『たまちゃん』は、スキップが出来ない。笑うとき、お腹に手をあてる。泣き虫で、猫好き。歌が下手で、あんパンが好き。。。な~んてイメージを付けると、さらに面白くて、愛すべきキャラクターがイメージ出来て来ますね。

稽古を繰り返すごとに『たまちゃん』が成長していきます。


そうやって、たまちゃんだけでなく、すべてのキャラクターひとりひとりに命を吹き込み、融合させて『世界観』を作り上げます。

名付けと役作りによって、素敵なキャラクターが出来上がり、役者の努力によって、お客様も、『たまこ』に感情移入をして、一緒に泣いたり笑ったりしてくださる。

見終わった頃には、お客様の記憶に『素敵なたまちゃん』が残って、数日間は、『たまちゃん』がお客様に元気を与える存在になれたら、どんなに嬉しいか……と思います。