君は誰?34 2024-12-21 09:49:51 | 日記 「昭和59年」「え?」「新聞紙」直樹は、鏡に貼ってあった新聞紙を見ていた。「あ!これだ!」正人が声をあげた。「たぶんここの卒業生のブログだと思うんだけど…」そこまで言うと、正人は黙り込んでしまった。「なんだよ…。」「これ、開けちゃまずかったかも…」「なんで?」「『呪われた鏡』ってタイトルだよ💦」「作り話しだろ?」「そうかも知れないけど…、こんなに厳重に鍵までかけてあるし…」し…ん…と静まり返る校内にひんやりとした空気が流れてきた。
君は誰?33 2024-12-18 08:22:12 | 日記 バリバリ…。古びた釘で止めてある扉を力任せに開けた。「ん?」「新聞紙?」扉を開けると新聞紙が一面に貼られていた。新聞紙をそっと剥がすと…。「鏡…?」すぐには鏡とはわからないくらいに曇っている。「鏡だよな」剥がした新聞紙で鏡を拭いた。「扉の中は、部屋かと思った」「なんで鏡になんて扉付けたんだろう。しかも、新聞紙まで貼って…」「大事な鏡なんだろ」「鍵まで付けてるから、よほど大事な鍵なんだな。」「あ…、なんかで見たことある…」「なに?」「学校にある鍵の話し…何で読んだんだろう…。誰かのブログだった気がする…」正人は、スマホを開いて調べはじめた。
君は誰?32 2024-12-14 09:05:11 | 日記 「考えすぎだよ」扉を引っ張った。ギギ…ギギ…。開かない。「開かないな…」「釘…。扉の下の方が釘打ち付けてある」古びた木の扉の下の方に、かなり錆び付いた釘が2本刺してある。「これじゃ、開かないな…」「大丈夫だよ!力任せだ!」松田は少しだけ開いた隙間に指を入れて、力一杯引っ張った。バリバリ…バリバリ!鈍い音がする。
君は誰?31 2024-12-11 08:09:57 | 日記 松田は持っていた鍵を、扉の鍵穴に差し込んだ。カチャ…。「開いた…!」「開けて大丈夫かな?」正人が急に不安そうな声をあげた。「大丈夫だよ。たぶんチョークとか黒板消しとか、学校で必要なものが入ってるんじゃない?」松田が力を込めて開けようとした。「ちょっと待って!」思わず直樹が松田の手を止める。「なんで?」「チョークとか黒板消しとか、そんなもののために、わざわざ用務員さんが鍵を掛けたりするかな?しかも、その鍵も宝箱みたいな箱にまで入れて…。」「考えすぎだよ。」松田は再び取っ手に手をかけた。
君は誰?30 2024-12-07 10:00:05 | 日記 「コトコトコトコト…」小さめな扉の中から、まるで子供の足音のような音が聞こえる。松田は、いきなり取っ手に手を掛けて力一杯引っ張った。「おい!やめろよ!」直樹が松田の手をつかむ。「開かない…」…そう言うと、松田はあきらめた。「勝手に暴走するなよ」「大丈夫だよ。開いたからと言って、勝手に入ったりしないし…。」「あ、鍵!」正人が叫んだ。「さっきの用務員室で見つけた鍵、これだったりして!」小さい扉に鍵穴が付いていた。「ここの小さい倉庫に何か大事なものが入ってるのかもな。」