次々と怪我やトラブルに見舞われるKちゃん。
まぁ、それでも、重なるトラブルを『偶然』と思うようにしていたが、
その度にKちゃんは繰り返し林檎の絵を買った日の夢を見る。
夢の中のKちゃんは、林檎の絵を買うが、骨董品店の店員さんがいない。
待てど暮らせど店員が出てこない…。
また、
林檎の絵を買って、嬉しそうに帰ると、車のタイヤがパンクする。
また、
林檎の絵を買って手に取ると、絵が異常に重くて腰を抜かす…など、
何故か、林檎の絵にまつわる夢、買った日の夢を見る。
たしかに、トラブルが起こるのは、
林檎の絵を買ってからだ…。
きっと林檎の絵に何かがあるんじゃないか…と思い始めた時のこと。。。
「かあさん?…どうしたの?……怪我?!」
Kちゃんのお母さんが怪我をした。
あわてて病院に駆けつけると、痛々しく腕に包帯をして弟に付き添われていた。
骨折だった。
「たいしたことないから、大丈夫よ~!」
と、笑う母親だったが、怪我の理由を聞いて鳥肌がたった。
お母さんは、近所の友人から箱ごとのたくさん林檎を貰って帰る途中…、林檎の重みにバランスを崩して、自転車が転倒して、腕を骨折…。
Kちゃんは、林檎の絵を手放す事に決めた。