君は誰?36 2024-12-28 14:57:57 | 日記 「『ある日、学生の数人が"肝試し"と称して、深夜の学校に忍び込んだ。そして、どこから"それ"を知ったのかわからないが、降霊術と称して、鏡の前に椅子を起き、学生のひとりがその椅子に座らされた。実はその、取り残された学生は"いじめ"にあっていたらしく、嫌がるものを無理やり椅子に縛って置き去りにしたのだ。』」3人は、同時に椅子を見た。「それで?」松田は、身を乗り出す。
君は誰?35 2024-12-25 08:44:50 | 日記 『呪われた鏡』ブログのタイトルを聞いて、3人は凍りついた。「大丈夫だよ!そんなブログは、だいたいが作り話なんだよ!」松田が笑った。「『その鏡は、学校が建てられた頃からあった。』」不安になる直樹の表情を気にせず正人はブログを読みはじめた。「これ、ここの卒業生だな。『階段途中にあるその鏡は、最初は誰も気にも止めず、時々女子が髪型や襟元を直すために覗き込む程度だった。ところがある時、突然、鏡にまつわる怪奇現象の話題が出てきて学校内に噂が広まった。もちろん、そんなこわい話しは、ほとんどの人が気にも止めず、ある一部の学生たちだけが、怪奇話に盛り上がって、夜な夜な鏡を見るためだけに学校に入り込む生徒も現れた』」
君は誰?34 2024-12-21 09:49:51 | 日記 「昭和59年」「え?」「新聞紙」直樹は、鏡に貼ってあった新聞紙を見ていた。「あ!これだ!」正人が声をあげた。「たぶんここの卒業生のブログだと思うんだけど…」そこまで言うと、正人は黙り込んでしまった。「なんだよ…。」「これ、開けちゃまずかったかも…」「なんで?」「『呪われた鏡』ってタイトルだよ💦」「作り話しだろ?」「そうかも知れないけど…、こんなに厳重に鍵までかけてあるし…」し…ん…と静まり返る校内にひんやりとした空気が流れてきた。
君は誰?33 2024-12-18 08:22:12 | 日記 バリバリ…。古びた釘で止めてある扉を力任せに開けた。「ん?」「新聞紙?」扉を開けると新聞紙が一面に貼られていた。新聞紙をそっと剥がすと…。「鏡…?」すぐには鏡とはわからないくらいに曇っている。「鏡だよな」剥がした新聞紙で鏡を拭いた。「扉の中は、部屋かと思った」「なんで鏡になんて扉付けたんだろう。しかも、新聞紙まで貼って…」「大事な鏡なんだろ」「鍵まで付けてるから、よほど大事な鍵なんだな。」「あ…、なんかで見たことある…」「なに?」「学校にある鍵の話し…何で読んだんだろう…。誰かのブログだった気がする…」正人は、スマホを開いて調べはじめた。
君は誰?32 2024-12-14 09:05:11 | 日記 「考えすぎだよ」扉を引っ張った。ギギ…ギギ…。開かない。「開かないな…」「釘…。扉の下の方が釘打ち付けてある」古びた木の扉の下の方に、かなり錆び付いた釘が2本刺してある。「これじゃ、開かないな…」「大丈夫だよ!力任せだ!」松田は少しだけ開いた隙間に指を入れて、力一杯引っ張った。バリバリ…バリバリ!鈍い音がする。