達也さんの力になれた…という達成感が、結子さんに自信をつけていました。
だけど、後輩の悩みの相談に乗っているうちに、いつの間にか、引き際を逃して、『友人』になってしまわないか…と不安でした。
「お礼にご馳走させて!」
達也さんから相談にのってくれたお礼にご馳走させて欲しいと誘われた。
「はい!」
あらためて二人で出掛けられることが嬉しかった。
「彼女もお礼がしたいって」
え?あ、そうか、後輩も一緒か…。
好きな人に誘われたというのに、結局二人きりではなかった…。
まぁ、でも、どんな機会も大切にしたい。
そして、3人で飲みに行くことになった。
3人での飲み会の後、結子さんは占いに向かった。
「後輩が一緒だったのは、まだいいんです…。3人で飲みに行ったお店に、偶然亜由美が来たんです。」
「え?もしかして、4人で飲んだとか?」
「そうなんです…。まさかの…展開ですよね…」
「でも、嫌がらせメールの主は彼女かも知れない…って言ってたよね。それを彼に伝えたんじゃないの?」
「伝えてないんです…。言い回しが亜由美に似てるってだけだし…。」
「でも、達也さんが犯人探しするらしい…って言ったら、嫌がらせメールが来なくなったんでしょ?」
「それが…その後、一通だけ来てるんです。…だから、亜由美犯人説は、不確かだから…言ってないんです。」
「…そうか…そうだよね…間違っててもマズいしね…。で、どうだった?飲み会?」
「楽しそうでした…亜由美が。彼女は、もともとおしゃべり上手だから…。後輩も、すっかり意気投合してました…。」
「亜由美さん犯人説は消えた訳じゃないのにね…。」
「そこで、またひとつ心配事が増えたんです。」