次の公演のあゆみの配役は、かなりの端役…。
そんなハズない❗
…と、誰もが思った。
その頃の私は、団子屋さんに飽きて、さらに3本ほど裏路地に入ったところにある、ジャズがかかる静かな喫茶店を見つけた。
一見入りにくそうだが、その頃の私は、新規開拓が楽しくて、入りにくそうなところを選んで入ってみたりしていた。
そこで、珈琲とチョコケーキ。
甘いもので、脳を活性化させるんだ!と、得意げにケーキを頬張っていた💦(なんで太るんだろう💦と悩みながら、笑)
ある時、ずいぶんと早くに稽古場に来てしまったので、そのお洒落な喫茶店に入た。
いつもの、珈琲とチョコケーキ‼️
すると、どこかで見た顔が入ってきた。
あゆみだ。
あゆみは、このジャズがかかる喫茶店が似合う。
…どうしよう…目があった。
あゆみは、私を見つけると、迷わず私のテーブルに来た。
「おはようございます。早いですね」
「あゆみさんも、早いですね!」
「あの…、迷惑で無ければ、ご一緒していいですか?」
「あ、どうぞ❗」
あゆみも、珈琲を頼んで…、私が食べるケーキを見て、さらにケーキも追加した。
「よく、来るんですか?このお店」
「あ、最近!……あの、敬語やめません?私の方が年下ですよね。」
「だったら、あんこさんも、敬語やめてくださいね」
「あ…そうだ…ね。」
「私は、このお店は2回目なの。」
「私。4回目。」
「気まぐれに入ってみたら、ジャズが流れてたから、気に入って…」
「カッコいい!」
「え?」
「あゆみさんは、ジャズに惹かれてこの店を選ぶってのが、似合うよね。私は、ここのケーキに惹かれて…だから。」
ふたりで声を出して笑った。
「稽古のある日は、毎日来ます?」
「うん、今のところ…」
「それじゃ、私も来よう!」
思わぬところで、あゆみと急激に親しくなった。