ヒトコワ25

2024-06-11 10:01:23 | 日記
毅然として過ごしたせいか、それからは目立った嫌がらせは無かった…。

いや、そもそも、嫌がらせを受ける理由など考えられないんだが…。

それから数ヶ月経った。

「宮本さん!宮本さん!」

数ヶ月経ったある朝、悲鳴に近い声で目が覚めた。

そっと玄関を開けて通路に出た。

すると、ジャージ姿の若い女性が宮本さんの家の扉を叩いている。

安子が扉を開けた音を聞いて振り返った。

「あ、すみません💦💦」

「どうかしたんですか?」


ヒトコワ24

2024-06-08 08:46:36 | 日記
急いでドアスコープから覗くと、人の気配はあるが、誰なのかはわからない。

この件も不動産屋に相談した。

時折、様子を見に行きます…という程度の回答だったが、何もしないよりマシ…と、思えた。

それからは、不審なことは起きなかったが…、時々、バンッと扉を蹴られるようなことが起きていた。

しかし、もう、びくびくせず、平然としようと決めた。

ヒトコワ23

2024-06-04 10:12:18 | 日記
恐る恐る目をこらすと、指先が投函口の扉をこじ開けている。

ここのアパートは、玄関ポストの投函受けが無い。

だから、投函口の扉をこじ開ければ、直接室内が見えてしまう…。

怖い…。

あ!!そうだ、動画!

混乱していて、うまく操作できない。

とりあえず、慌ててシャッターを押した。

動画まで撮る余裕は無かった。

スルスルスル…。

犯人は、シャッター音が聞こえたのか、ゆっくりと郵便挿入口に差し込んでいた指先を引き抜いた。


ヒトコワ22

2024-06-01 09:03:35 | 日記
深夜遅く…。

『ガタン…』

突然音がした。



「え?!💦」

動画を撮るべく、そっと玄関に向かおうとして、足を止めた。

玄関ポストから灯りが漏れている。

自室は真っ暗で、アパート共有の通路に灯りが灯っているから、その灯りがポストの投函口から漏れている。

恐る恐る目をこらすと、指先が投函口の扉をこじ開けている。