がやがや通信

雑司ヶ谷から日々のあれこれを綴っていきます。

仮設住宅は誰が建てているの? (ひ)

2011-06-27 00:25:59 | 311
仮設住宅の建設ひとつとっても問題はたくさんありそうです。

web検索してみると・・・
“ 仮設住宅の建設発注、大半が都内の業者に。地元業者が悲鳴 ”
という記事はよく目にした。そして、
“ 地元自治体に出向いても・・・ラチが明かないから直接現場に行くと、
 聞き慣れない関西弁がバンバン飛び交っていて、
 とても『下請け工事をやらせてほしい』と言える雰囲気じゃない。”
という地元業者への取材があったかと思うと、
“ ・・・私の知り合いの建設業者が被災地に行った時に、
 地元建設業者が出て来て、仕事は全部地元建設業者を通して、
 尚且つ10%~20%は私たちの仲介料として頂きます。
 と言われたのでとんぼ返りしてきた・・・ ” という書き込みもあった。

それじゃぁ阪神・淡路大震災のときはどうだったんだろうって、
神戸弁護士会 1997年3月 発行の
“ 阪神・淡路大震災と応急仮設住宅 -調査報告と提言- ”
がヒットしたのでざっと見たのですが、建設業者の問題は目に入らなかった。
             
(弁護士会とかじゃなくて、国交省あたりの資料がないといかんな)

義援・寄付金やボランティアと被災者/地を支援をされる方々が大勢いる一方、
この状況を「金儲け」のチャンスと捉えている人々もたくさんいます。
仮設住宅建設の流れは、
(社)プレハブ建築協会(大手住宅メーカーで構成される天下り団体)から、
大手建設業者>地元大手建設業者>地元業者>地元職人  ・・・(1)
      >地方大手建設業者>出稼ぎ職人      ・・・(2)
韓国建設業者>韓国人職人(実現しているかは私は知らない) ・・・(3)
などのルートがあるみたい。当然末端にいくほど “ハネ” られる。
(2)や(3)は元請けとしての経費負担は増えるけど、手にするパイが大きいので、
“美味しいところ” はそこそこ残りそうですな。
(3)の話があるくらいなのだから、「地元職人に技術指導している余裕がない」
っていう地元排除の理由は全くもって成立しないね。

そこんところ、平時にちゃんと請負ルールつくっておかないと、
いくら一国の総理が「急げ!急げ! とっとと造れ!!」と指示だけ出したって、
造る側は被災者/地じゃなくて我が利を見ているんだから、うまくいきっこない。
残念ながらそこには「被災者/地支援」の思想はなさそうです。

今後施工請負の実態調査を、ちゃんとしなければなりません。
いくらでどこが請けて、どれだけ “ハネ” て、地元や出稼ぎ職人の手元には
どれだけ廻ったかまで突っ込まなきゃダメです。
そして被災者/地自立に繋がるシステムを、建設まで含めて整備し、
今後に備えていく必要がありそうです。

もともと土建業は常に根強く利権が絡んできた業界。特に今回の被災地は、
建設業界にハバを利かせた代議士先生がおみえになるんですけれど、
圧力とかあるのかなぁ? このテの問題に踏み込んだ報道を未だ目にしていない。

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