ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

ヘルシー志向か?それとも、親しみ易さか?

2013年07月29日 | 時事ネタ関連

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カーネル 祖国追放? ~の新店舗 ロゴ不使用~」(7月25日付け東京新聞【朝刊】)

 

カーネル小父さん引退か?KFC(ケンタッキー・フライド・チキン)が来月、オープンする新店舗のロゴマークに日本でも御馴染みのカーネル・サンダースの姿を使用しないと言う。何故、店のシンボルだったのカーネル小父さんが消えるのか。日本ではどうなるか等を探った。

 

「新店舗では看板や等、カーネル・サンダースの姿は何処にも在りません。」。米KFCは最近、近くオープンする「KFCイレブン」に付いて、こんな説明をしている。

 

「KFCイレブン」は、此れの店舗とは別展開で、11種類のハーブスパイスを使ったチキンやサラダ、ライス等、ヘルシー志向のメニューを提供して行く事を考えている。

 

創業者をモデルにしたカーネル小父さんが「邪魔」になったのも、こうした背景が在る。従来フライド・チキンといえば、美味しいとはいえ、健康的とは言い難い印象が持たれていた。古いイメージを打ち破る、店のシンボルとして長年使用されて来たカーネル小父さんには余り登場して貰いたく無いという判断が在る。

 

アメリカのベジタリアンはなぜ太っているのか?」の著者で米国の食文化に詳しいジャーナリスト矢部武氏はファスト・フード貧困層の食べ物という印象も強い。と指摘。ヘルシー志向が強まる中、カーネル小父さんのイメージはマイナスになり兼ねないという訳だ。

 

飽く迄米国の話だが、日本ではどうなるか。日本ケンタッキー・フライド・チキン広報室の大石直行氏は形態の店の展開も、現在の店舗からカーネルを外す事は考えていません。と説明する。「日本の食事は米国よりも健康的で、肥満も米国程には深刻化していない。不健康と見られて売り上げが減ったという傾向は無い。」と言う。

 

不健康なイメージどころか、実はカーネル小父さんは本家の米国以上に、日本では親しまれている。人気を定着させたのが、店の入り口に鎮座する人形だ。阪神タイガース優勝で道頓堀に投げ込まれた事も在ったが、人形を置く遣り方は日本のオリジナルだと言う。

 

1970年代前半、日本の社員がカナダ視察に出掛けた際、使われなくなり倉庫で眠っていた販促イヴェント用のカーネル人形を見付けた。日本に持ち帰り、型を取って複製して量産現在は国内約1,200店舗の約8割で客を出迎える。此処迄カーネル小父さんを利用しているのは日本だけだ。

 

大石氏は「招き猫狸の置物着想を得たと聞いている。」と説明する。人形にサンタクロースの服を着せたり、端午の節句武士の格好をさせたりする事も、親しみを感じさせる要因の様だ。

 

日本では、太った男性はキャラを連想させ、温かみや安らぎ、信頼感を与える。カーネル人形にも通じる物が在る。御当地キャラクター・デザイナーの犬山秋彦氏は分析する。

 

人形は60歳当時のカーネルの風貌で在る事も影響していると言う。「高齢者からは、ギラギラとした欲望を感じない。東洋には敬老の精神が在り、客から大切にしようという思いを引き出している面も在る。」。

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「ヘルシー志向か?それとも、親しみ易さか?」という選択肢で、アメリカはヘルシー志向を、そして日本は親しみ易さを選んだという訳だ。ペコちゃん人形やらケロヨン人形やらと、日本人は概して“キャラクター好き”で在り、カーネル人形も愛すべきキャラクターの1つになっている。そういう事からも、今回の様な“日米の差”が生じるのは理解出来る。

 

意外だったのは、「日本KFCの店舗で、カーネル人形置いているのは約8割。」という事実。此れ迄、多くの店舗を訪れたが、カーネル人形が置かれていない所は無かったので、全店舗に置かれていると信じ込んでいた。約2割の店舗が置いていなかったとは・・・。


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4 コメント

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Unknown (透明人間)
2013-07-29 23:29:00
以前話したと思いますがケンタッキーと言えば我が町のジャスコの敷地内に日本第1号店が出店しました
そしてすぐに閉店しました
いま思えばなぜ東京に第1号店を出店しなかったのか不思議です
よく芸能関係で言われる話しに名古屋は芸事にウルサイ土地柄だから芸が名古屋で成功すれば何処の土地でも成功すると言われます

だから名古屋で店が繁盛すれば日本中で繁盛すると思い名古屋に第1号店を作ったのかも?(な、訳無いか)
普段ケンタッキーを食べないけどオマケの手動アイスクリーム製造機が欲しい・・・
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>透明人間様 (giants-55)
2013-07-30 00:03:37
書き込み有難う御座いました。

「ケンタッキー・フライド・チキン」の日本に於ける第1号店は、透明人間様が書かれている様に名古屋市の「名西店」で、1970年11月21日という事になっていますね。(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%82%B1%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%83%E3%82%AD%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%95%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%89%E3%83%BB%E3%83%81%E3%82%AD%E3%83%B3#.E6.B2.BF.E9.9D.A9)其の半年後に早々と閉店している事も含め、「何故、第1号店が此の場所だったのだろう?」と気になり、一寸調べてみました。其の結果、面白い記事(http://www.gaisyoku.biz/pages/story/kfc/kfc_02.cfm)を発見。一部抜粋してみます。

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KFC第1号店は、同年(1970年)11月に名古屋市西区にオープンした「名西店」である。ショッピングセンター敷地内に位置するいわゆる郊外型店舗で、車で買いに来る利用者を想定していた。万博の地であり、KFCへの認知も高かったであろう大阪の東住吉と枚方に、2号店・3号店 を立て続けにオープンするが、いずれの店舗も1日あたりの売上2~3万円程度という苦戦が続いてしまう。その原因は、アメリカでポピュラーだったドライブインスタイルの郊外型店舗をそのまま持ってきてしまったことだ。1970年初頭の国内の自家用車保有率はわずか20%程度。当たり前といえば当たり前の話だが、お客さんが来られないところに店を出しても売れないというわけである。
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「ショッピングセンター敷地内に位置するいわゆる郊外型店舗で、車で買いに来る利用者を想定していた。」というのが、どうやら「名西店」が第1号店に選ばれた理由の様ですね。東京にも当該する様なショッピング・センターが在ったのかもしれませんが、「テナント料が高かった。」等の理由が在り、取り止めたのかなあと推測したりも。
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KFC (spade)
2013-07-30 16:06:35
名古屋が最初というのは知りませんでした。
ドライブスルー、テナント料もですが、原材料の鶏を集めやすかったからかも。東京周辺は豚肉文化です。養鶏は三河や九州という印象を持っています。今なら福岡に一号店出しても違和感ないですが、昔のことだし。

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>spade様 (giants-55)
2013-07-30 20:35:04
書き込み有難う御座いました。

そうそう、名古屋と言えば、「名古屋コーチン」(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%90%8D%E5%8F%A4%E5%B1%8B%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%81%E3%83%B3)に代表される、鶏肉の産地でも在りますね。
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