1966年から始まった「ウルトラ・シリーズ」の中で、最も人気が高い作品と言って良いのが「ウルトラセブン」【動画】(1967年~1968年)だろう。当時の社会問題を題材にする等、子供向け番組とは思えない“深みの在る内容”で、大人の鑑賞にも堪え得る名作だ。
4年前の記事「ウルトラ・シリーズが今年で50周年」で書いたけれど、「ウルトラセブン」に登場する“敵”の中で一番印象深いのはガッツ星人【動画】、そして一番印象深い回は最終回の「史上最大の侵略(後編)」【動画】で在る。
「史上最大の侵略(後編)」が何れだけ優れた内容だったかは、13年前の記事「西の空に明けの明星が輝く頃、一つの光が宇宙へ飛んで行く。」の中で詳しく記しているので、読んで戴けたらと思う。最後の最後に「主人公のモロボシ・ダンが“同僚”の友里アンヌに対し、自分がウルトラセブンで在る事を告白する場面。」が在るのだけれど、使われている台詞、映像、音楽が全て、“芸術的に美しい”のだ【動画】。
「今、話した通り、僕はM78星雲に帰らなければならないんだ・・・。西の空に明けの明星が輝く頃、1つの光が宇宙へ飛んで行く。其れが僕なんだよ!左様ならアンヌ!」というダンの言葉、子供心に「何て美しい台詞なんだろう。」と思ったっけ。
明けの明星とは、「明け方、東の空に見える金星の異名。」と言う。だから、「明け方に金星が輝くのは東の空で在るから、『西の空に明けの明星が輝く頃』という台詞はおかしい。」といった疑問や、興味深い解釈が呈されて来た訳だが、多くの人の心に刻み込まれた名台詞で在る事に変わりは無い。
「星・惑星・星座の和名(異名)一覧|美しい・かっこいい言葉」という記事では、星や惑星、星座の異名が、色々紹介されていて興味深い。紹介されている中から、幾つか記してみる。
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・アンドロメダ座:斗掻き星(とかぎぼし)。
・射手座:たろ箕星(たろみぼし)。
・牛飼い座:鳩星(はとぼし)、寒六(かんろく)。
・大犬座:納豆箱(なっとうばこ)。
・北斗七星:田の草星(たのくさぼし)。
・乙女座:真珠星(しんじゅぼし)。
・オリオン座:源氏星(げんじぼし)。
・カシオペヤ座:女帝星(じょていぼし)。
・烏座:机星(つくえぼし)、枕星(まくらぼし)。
・冠座:地獄の竈(じごくのかまど)。
・蠍座:喧嘩星(けんかぼし)。
・シリウス:雪星(ゆきぼし)、ふゆしらす。
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喰いつきました(笑)。
紹介されている記事を読みましたが、和名の異名がこれだけあるとはびっくりです。
ほとんどが初耳ですが、おそらく特定の地方でだけ言い継がれていたものがほとんどでしょうね。
ただちょっと気になるのは、特定の星につけられた名前と、いくつかの星の並び(星座)につけられた名前がごっちゃに混じっている点。
呼ばれていた地方など地理的分類を含め、ちゃんと整理されていたら資料としての価値も高まったのにと、惜しい気がしました。
「雨」の呼び方も、数多く存在する我が国。言葉の豊かさを感じる所以ですが、星座等の異名に付いても、同様の思いが在ります。
確かに“特定の地方で言い継がれた異名”は多そうですね。「此の地方だからこその異名だなあ。」と、自分も拝読していて感じました。