秋祭りに行って来た。小学生の頃に住んでいた地域に在る神社で、10年程前から、此の時期になると見に行っている。境内の露店は毎年略同じ配置で、的屋のおっちゃん達の顔触れも略一緒。必ず購入する食べ物の店に行き、「去年、見せ出してなかったですよね?」とおっちゃんに話し掛けると、「そうそう、去年は別の祭りと搗ち合っちゃってさあ。」と返してくれ、暫し談笑。「今年も御負けしておくよ!」と量をサーヴィスしてくれたおっちゃんに、「有難う御座います。」と返す自分。然りげ無いけれど、こんな遣り取りが楽しかったりする。
話はガラッと変わるが、クライマックス・シリーズ(CS)のファースト・ステージの第2戦が昨日行われ、セ・リーグはカープがタイガースに連勝し、ファイナル・ステージへの進出を決めた。一方パ・リーグは、第1戦を落としたライオンズがマリーンズに勝利し、ファイナル・ステージへの進出チームは今日の試合で決まる事に。
自分は大のジャイアンツ・ファンだが、チーム・カラーが好きで、カープも応援している。だから、ファイナル・ステージでジャイアンツとカープが闘うのは、非常に悩ましい。
何度も書いているけれど、自分は「CS」という制度に反対。消化試合が減る等のメリットが在るのは認めるけれど、「レギュラー・シーズンという約10ヶ月の長丁場を闘い抜き、其の結果として両リーグで優勝したチーム同士が、日本一の座を争うのが日本シリーズ。」と捉えているので、2位乃至は3位のチームが日本シリーズに進出するというのが、どうしても違和感が在るのだ。(ジャイアンツが2位乃至は3位だったとして、CSによって日本シリーズに進出しても、嬉しさは余り無いと思う。)
カープに日本シリーズ進出の可能性が出て来た事には喜びを感じるも、今季の様に「借金3(69勝72敗3引き分け)」のチームが日本一というのは、何か違う気がしたりもする。此れはカープが悪い訳でも何でも無く、「CS」という制度自体の問題なのだが・・・。
両リーグ共に、レギュラー・シーズンで3位同士の日本シリーズ、即ち「カープvs.マリーンズ」の闘いとなったら、野球ファンの間からCSに対する違和感が、一気に噴き出して来るかもしれない。
*********************************
「今中、井上コーチ退団 俺流組閣本格化」(10月13日、日刊スポーツ)
中日が井上一樹打撃コーチ(42歳)、今中慎二投手コーチ(42)と来季契約を結ばない事が12日、判った。
落合博満GM(59歳)と谷繁元信兼任監督(42歳)による組閣作業が進行。彦野利勝打撃コーチ(49歳)、平野謙一塁ベースコーチ兼外野守備走塁コーチ(58歳)、長谷部裕捕手コーチ(45歳)も契約を更新しない。高木守道前監督(72歳)や2軍スタッフも含め、政権を支えた10人以上の首脳がチームを去る。大刷新の新体制は、今日13日からの秋季練習で動き出す。
*********************************
監督が代われば、コーチ陣がガラッと変わるのは普通。特に大きく負け越した今季は、ドラゴンズのコーチ陣が大刷新されるのは、おかしい事では無い。
落合GMは就任会見でドラゴンズに関して、「此の船は1度沈没した。」と発言。彼がドラゴンズの指揮官を務めていた2004年から2011年の8年間、チームは全てAクラスで、其の内レギュラー・シーズンで4回の優勝をしているのだから、今季のドラゴンズを沈没船に喩えたのは、全く其の通りだと思う。又、チームを最初から作り直すという意味で、コーチ陣の大刷新を決めたのも賛成だ。
唯、気になる点が無い訳では無い。言っている事は正論なのだけれど、物言いがストレート且つ辛辣過ぎて、不必要に敵を作ってしまい勝ちな落合GM。彼を名将の1人と捉えている自分だけれど、原辰徳監督に対して再三小馬鹿にした言動をする等、カチンと来る事も正直少なく無かった。
良い悪いは別にして、落合政権では「ドラゴンズOBの軽視」といった面が目立ち、彼だけの凄い結果を残し乍らも、ドラゴンズOBからの反発は結構在り、退任への後押しになったとも言われている。そういう事情も在り、「チーム融和を図る。」という意味合いから、高木前監督はドラゴンズOBでコーチ陣を固めたとも。
ハッキリ言って、「ドラゴンズOBだからという理由“だけ”で、コーチとして呼ばれたんじゃないのかなあ?」と思ってしまうコーチが、何人か居たのは事実。「年長者のコーチ許りでは、若い谷繁兼任監督も遣り難いだろう。」という配慮も在るだろうし、上記した様に「ドラゴンズOBなら誰でも良い。」といった感じのコーチ編成もおかしいと思うので、適材適所のコーチ配置なら評価するが、其れでも「此処迄ドラゴンズOBを排除してしまうと、落合GM以上に谷繁兼任監督は大変だろうなあ。」という思いが。来季、チームが滑り出しに成功すれば良いのだけれど、万が一低迷する様な事になれば、ドラゴンズOBを始めとして、様々な所から批判が出て来るだろうから。
V9を達成した川上哲治元監督が以前、「自分は選手の頃から、マスメディアから嫌われていた。チーム内にも、自分を面白く無く思う者も結構居たと思う。だから選手を引退し、ジャイアンツの監督に就任した最初の年(1961年)に日本一になれたのは、本当に幸いだった。もし初年度に日本一になれなかったなら、マスメディア等からこてんぱんに叩かれ、監督を早い段階で辞める事になっていただろうから。」といった趣旨の発言をしていた。
来季、谷繁兼任監督が、チームをどうコントロールするか?期待と不安が、相半ばしている。
CSに関しては賛否両論在るし、何の考え方は正しく、何の考えが誤りという類いの物でも無く、マヌケ様の御考えも理解出来ます。
記事でも書きましたけれど、自分はカープも凄く好きなので、今回のCSは非常に複雑です。カープが日本一の座を掴み取ってから幾久しく、「マエケンが頑張っている間に、何とかカープに日本一を達成して欲しい。」という気持ちは在るのですが、唯、「日本シリーズは、日本一のチームを決める場。」という観点からすると、「今のシステムは、何か違うのではないかなあ?」という違和感が。
理想を言えば、「毎年、12チーム全部がリーグ優勝出来る戦力を有して欲しい。」というのが在ります。例えばドラフト制度では第一巡目に関して、其のシーズンに最下位となったチームから順番に“無条件”で指名権を獲得出来るという様にする等(指名権を得たいが為、意図的に“無気力試合”をした場合は、非常に厳しいペナルティーを科す等の仕組みは必要ですが。)、「CSというシステムで“優勝の機会”を与えるのでは無く、チーム作りの上での“特権”を与える事で、弱いチームを真に強くさせ、長丁場を闘って優勝出来る環境を作る。」事が大事な気がするんです。
今年、カープが日本一達成したら、応援している自分としては嬉しいけれど、でも何かモヤモヤした物が残ってしまう。カープというチーム・カラーが好きだからこそ、レギュラー・シーズンで優勝した上で日本シリーズに挑み、そして日本一になって欲しいというのが、偽らざる気持ちです。