今年に入って、飛行機に関する哀しいニュースが続いている。「日本航空350便墜落事故」や「大韓航空機撃墜事件」等、リアル・タイムで触れた飛行機事故&事件は幾つか在るが、最も深く心に刻まれ、そして飛行機事故&事件が発生する度、真っ先に頭に思い浮かんでしまうのが、1985年8月12日に発生した「日本航空123便墜落事故」の事。彼の悲惨な大事故から、今日で29年目を迎える。
此の年に生まれた赤ん坊が、今年で29歳になる訳で、社会人ならば中堅所といった感じだろう。其れを思うと、過ぎ去った時間の長さを改めて感じてしまう。
昨日、「日本航空123便墜落事故」で父親を亡くされた女性が、「来年で、事故から30年。亡くなった父と、同じ年齢を迎えます。」と話しておられたのが、強く心に残った。亡くなられた犠牲者の方々の年齢は加算される事無く、残された御遺族の年齢は、確実に加算されている。
学生時代に父を病気で亡くした自分だが、父が亡くなった年齢というのは、折に触れて意識していた。其の年齢に近付いて行き、軈ては同い年となり、そして父の年齢を超えて行った。「自分の時間」は確実に動いているのに、「父の時間」は止まった儘という事実が、堪らなく遣り切れない。少なからずの御遺族達も、恐らくは同じ思いを持っておられる事だろう。
29年目の夏に合掌。