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「日大アメフト悪質タックルは監督の指示か『最初のプレーで、相手のQBに怪我をさせる。』」(5月15日、スポーツ報知)
関東学生アメリカンフットボール連盟は14日、春季オープン戦で予定されていた日大の3試合を中止すると発表した。関西学院大との定期戦で、日大の選手が悪質な反則行為をした事を受け、20日の法政大戦、6月9日の東京大戦、同10日の立教大戦が行われない事になった。3大学から連名で、日大との試合中止を求める文書が送られて来たと言う。
3大学は、現段階で監督等指導者を含めた正式な処分や再発防止策が示されず、日大と試合を行う事は難しいと判断。選手の父母、OB・OGからも「安全が担保されていない。」等の懸念の声が上がっている他、連盟に付いても事案発覚からの対応の遅れ等を指摘。危機管理に付いても問題が在るとしている。
悪質なタックルは6日に都内で行われた定期戦で発生。日大選手が、無防備な状態の関学大クォーターバック(QB)に背後からタックルする等、複数回の反則行為を繰り返した。【動画】QBは右膝軟骨損傷と腰の打撲で全治3週間との診断。其の後、左足の痺れも訴えた為、西宮市内の病院で精密検査を受け「椎間関節の捩れによる物。」(関学大関係者)と診断された。
関係者によると、日大の内田正人監督は試合前、コーチや選手が集まるミーティングで「最初のプレーで、相手のQBに怪我をさせる。何か言われたら、『監督の指示。』と言って良い。」との趣旨で選手の名前を挙げ、指示をした。関学大は一連の日大の対応に付いて抗議すると共に、16日迄に経緯の説明等の回答を求めている。
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「卑怯なプレー、日大フェニックス」という記事の中で村長様が「胸糞の悪い試合。」と書いておられたが、全く同感だ。映像を見ると「全く無防備な関大QBの背後から、日大の選手が強烈にタックルし、“膝折れ”したQBが前方に叩き付けられている。」のが確認出来る。
当該選手は悪質な反則行為を繰り返していたという事だったので、最初は“愚かな選手の自己判断行為”と思っていたのだが、どうやら監督の指示だった様で、強い怒りを覚える。
11年前の記事「勝ちを積み重ねて5千勝 Part1」&「勝ちを積み重ねて5千勝 Part2」の中で書いたけれど、“忘れられないジャイアンツ戦”の1つに「1998年7月6日に札幌市円山球場で行われた試合。」が在る。「8回裏にレフトとして守備に付いた吉村禎章選手が、ドラゴンズの中尾孝義選手が放ったフライを捕球した際、センターとして守備に付いていた栄村忠広選手と激突し、左膝4本の靱帯の内、3本が完全断裂。神経迄も損傷するという大怪我を負った試合。」【動画】で在る。勿論、栄村選手は態とぶつかった訳では無い。吉村&栄村選手双方が、必死なプレーを行った中で起こってしまった、実に不幸な事故。真正面からでは在ったが、全く無防備な吉村選手に栄村選手が体当たりする形になってしまった事で、吉村選手には大きな後遺症が残る事になってしまった。
全く無防備な人間に対して体当たりするというのは、其れ程危険な行為なのだ。今回タックルを受けたQBに後遺症が残らない事を祈るが、関東学生アメリカンフットボール連盟には内田監督の永久追放処分を下して貰いたいし、何等かの刑事罰が科せられて然る可きだと思う。又、「監督の指示に従わざるを得なかった。」という環境は在るにせよ、今回タックルした選手には“一定期間の出場停止処分”や然る可き刑事罰が下されても止むを得ないだろう。
昔、「自チームの投手に対し、『相手打者にぶつけろ!』と指示を出していたプロ野球監督。」が居た。相手打者の頭にぶつけた投手が、後になって証言していたのだけれど、本当に許せない話だ。
又、試合中に守備に付いていたカープの選手同士が激突し、大怪我を負って担架で運び出された際、“相手チームの応援席”から何度も万歳コールが上がり、「蛍の光」の演奏が流されるという光景を昔見た事が在るが、此れも怒りを覚える出来事だった。「自分(達)さえ良ければ、何をしても構わない。他人の事なんか、どうでも良い。」というのは、絶対に許せない事。
最後に、今回の“事件”を報道したメディアにも一言。“悪質なタックル”と報じるメディアが主だったけれど、中には“殺人タックル”と報じているメディアも在った。多くの耳目を集めたいのは判らないでも無いが、面白おかしく報じている様なスタンスは如何な物か。
連日テレビ取り上げられていますね。
よくまあ次々とニュースワイドショーのネタが提供されるものだと、あきれています。
退場処分を受けて帰ってきた当該選手に注意するそぶりもなかった監督コーチ陣。
試合後のインタビューで「あれぐらいやらないと勝てない」と、指示をにおわせる発言をしたという監督。
被害者への謝罪もなく雲隠れし、日大の調査には「選手が厳しくやれとの趣旨をちゃんと理解してなかった」と、選手個人に責任転嫁した弁明をしている、という一連の流れを見ても、相当悪質な監督としか思えないです。
同時に、上意下達が運動部の伝統かも知れませんが、明らかにおかしい指示だったら選手も子供ではないのだから、拒否するなり内部告発をするべきだったのではと思います。
更におかしいと思うのは、1回目の悪質タックルを目の前で見ていながら即退場としなかった審判の判断。
一発退場にしていれば2度目3度目のラフプレーは防げただろうに。
大相撲の暴力問題然り、女子レスリングのパワハラ問題然り、スポーツ界の闇がさらけ出されること自体はいいことですが、それにしても地位も名誉もあるいい大人が何やってるんだ! と思いますね。
件の監督、日大では相当な権力を有している様で、上層部が必死になって彼を守ろうとしている姿勢が見受けられますね。一方で、彼を守る為に学生を人身御供にしている様にも。
自身を守る為、次から次へと嘘を吐くトップ。そして、そんなトップを守る為、必死になっている側近。何処かの首相と似ていますね。
審判の判断、確かにおかしいですね。「ああいうプレーは、特に問題無し。」とでも思っていたのでしょうか。
きちんと真相を究明し、正すべき所は正していかないと、日大だけでは無く、アメフト迄もが白い目で見られてしまうのではないかと懸念します。