警察庁生活安全局人身安全・少年課が昨年6月に公表した資料「令和4年に於ける行方不明者の状況」によると、「2022年の我が国での行方不明者(警察に行方不明届が出された者の延べ人数)の総数は8万4,910人(男性:54,259人[63.9%]、女性:30,651人[36.1%]で、前年比で5,692人増。」だったと言う。一方、「2022年中に所在確認等がされた行方不明者の総数は8万653人(男性:50,799人[63.0%]、女性:29,854人[37.0%])」(2022年“以前”に、警察に行方不明届が出された行方不明者も含んだ数。)
数字だけを見れば、「行方不明になっても、少なからずの人が所在確認出来ている。」という事になろうが、中には「長期間、失踪状態になっている。」という人も存在しており、YouTubeで「行方不明」や「失踪」、「未解決事件」等のワードで検索すると、其の多さに愕然としてしまう。
失踪者と言っても、色々なパターンが在ろう。事件や事故に巻き込まれているケースで言えば、失踪者が“存命”の場合でも、失踪期間が余りにも長期に亘る場合は、個人や国によって拉致&監禁されている可能性も考えられる。又、考えたくないけれど、事件や事故に巻き込まれ、既に亡くなられている可能性も。
そして、失踪者が自らの意思で“身を隠し続けている”ケースも在るだろう。「短期間なら未だしも、我が国で長期間身を隠し続けるのは難しいのでは?」と考えられるかも知れないが、「指名手配されたのに、半世紀近くも逃亡を続けた桐島聡容疑者。」の事を思えば、決して不可能な事では無い。
「失踪者の家族が、失踪者の捜索に前向きでは無い様に感じられるケース。」も在ったりするが、「失踪者の家族は、失踪者が自らの意思で身を隠している事を知っている(又は、後に知った)からかもなあ・・・。」と思ったりもする。
色々なパターンが在ろうが、仮に「失踪者が自らの意思で身を隠し続けている事を、失踪者家族が判っていた。」としても、失踪者家族は相当辛い思いをされているだろうし、況してや失踪者の行方が全く判らないケースなら、一層の事だろう。
未解決の失踪事件の情報に触れた際、自分はどうしても失踪した人々に思いを馳せてしまう。「失踪者が失踪した時点の年齢に、過ぎ去った年月を足し、失踪者の“今の年齢”を思う。」というのもそうで、例えば「1969年2月23日に発生した『佐世保中学生失踪事件』【動画】の場合、失踪した男子中学生は当時14歳。今は70歳近くになっている計算で、彼の親御さんは存命で無い可能性も在る年齢。」と思われる。