ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

限界集落

2024年03月07日 | 其の他

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限界集落地域人口の50%以上が65歳以上の集落。若者が流出し、冠婚葬祭等の社会的共同生活を維持する事が限界に近付きつつ在る集落。
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限界集落と言われて多くの人の頭にパッと浮かぶのは、「“高齢者”しか存在しない様な、“田舎”の寂れた地域。」というのが一般的だろう。「バスや電車等が廃止となる等し、住民の“足”が確保出来ない。」、「近隣の店が次々と閉店し、住民が“買い物難民化”している。」、「住民が大幅に減った事で、孤独死や災害時のリスクが増している。」等、“悪いイメージ”も在るに違い無い。

此れ等のイメージ、決して間違っていない。補足するならば「限界集落は必ずしも田舎だけの事では無く、東京都内にも存在する。」という事。

ABEMA Primeで放送された番組が、YouTubeで「【限界集落】東京23区で町が消滅?地方よりリスク?高齢住民直撃」【動画】としてアップされていた。先ずリンク先から、当該番組を見て戴きたい。

限界集落として紹介されているのは、東京都大田区東糀谷6丁目に在る団地。1970年代初頭高度経済成長期に完成した団地で、当時は150人程の子供も居て、非常に賑わっていたそうだ。最多時、団地内には肉屋やパン屋等、10の店舗が存在していたが、完成から50年近く過ぎた今では、酒屋と飲食店の2店舗しか存在しておらず、団地内の住民の約7割が高齢者となっている。買い物に行くにも遠く足を運ばねばならず、重い荷物を持って移動するのも困難。タクシーやネットスーパー等を利用する事も可能だが、其の団地は“一定以上の所得”が在ると追い出されてしまう様なので、そういう事に御金を費やすのも結構厳しいと思われる。

団地が所属する自治会運営メンバーは、平均年齢が80歳に迫っているという事で、「住人から『粗大塵重くて自分では運べないので、助けて欲しい。』と言われると、私が手伝いに行きます。」と“84歳”の自治会長の男性が語っていたのを見て、「気の毒だなあ・・・。」と思ってしまった。

近くに大学等、若い人達が集まる施設が存在している場合、学生達に団地の空き室を激安で提供する代わりに、彼等に高齢者を支える“一助”を担って貰う。というシステムを作っているという地域を、以前、TV番組で見た事が在る。「良いシステムだなあ。」と思った物だが、「【限界集落】東京23区で町が消滅?地方よりリスク?高齢住民直撃」に出演していた若者が、高齢者を手助けしたいという思いは在るけれど、周りが高齢者だらけで、何から何迄手助けという事になってしまうと身が持たない。仮に無料で住む場所を提供して貰えるとしても、自分は住みたくない。周り近所に若い人達が居ないというのもきつい。といった趣旨の発言をしていたが、彼の気持ちも凄く理解出来る。

少子高齢化が止まらない我が国に在って、限界集落問題を何から何迄“行政”に頼るというのも、金銭的&物理的に無理だろう。と言って、地域社会だけで解決するのも現実的では無く、どうすれば良いのだろうか?


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マンションも限界集落に (Kei)
2024-03-07 15:12:20
この問題、もっと深刻な事になってると思います。田舎の過疎地だけでなく、都心の団地でも、とありますが、団地だけでなく、“マンション”もです。
3月4日付の朝日新聞の第1面トップに、「マンションで孤独死、親族を探したが」の記事が掲載されており、マンションでも老人の孤独死問題が深刻な状況になっている事が書かれていました。そこに、ショッキングな統計資料が載っておりました。
国土交通省の調査(2018年度)によると、その時点で築39年以上、つまり1979年以前に建てられたマンションの世帯主の年代が、70歳以上が47.2%、60歳代が30.6%もあるのだそうです。つまり60歳以上が合計77%!を占めているのです。また築29年~38年でも60歳代が38.7%、70歳以上が37.6%となっています。統計発表から6年経った現在ではもっと増えているでしょう。
これは平均値ですから、マンションによってはもっと数値が高い所があるかも知れません。地域人口の50%以上が65歳以上、という限界集落の定義に当てはめれば、全国で限界集落マンションが相当数あるという事になります。先の統計では、築40年以上の高経年マンションは全国で126万戸あるそうです。

実は私が住んでいるマンション(大阪市近郊市街地)も、昨年で築40年を越えました。私の家族はその新築時に入居したのですが、私も含めて、当時30歳代だったであろう入居者の多くも既に後期高齢者になっております。杖をついてトボトボ歩く入居者とすれ違う事も多くなりました。と言うか圧倒的に高齢者の姿が目に付きます。多分、いや間違いなく、限界集落マンションに該当するでしょう。幸いというか、スーパーやコンビニは周辺に沢山あるし、私の子供たち家族もそう遠くない所に住んでいるので、買い物にしろ人手にしろ、あまり困る事はないのが救いですが。
いわゆる2025年問題、団塊の世代がほぼ全員後期高齢者となる年も来年に迫っています。来年統計を取ったら、マンションの高齢世帯人口について、ゾッとするような数値が出て来るでしょう。
この問題、ネット番組やYoutubeだけでなく、テレビ、週刊誌などでももっと取り上げ、国民の多くが関心を持って、どう対処するかみんなで真剣に考えなければならないでしょう。残された時間はあまり多くないと思います。
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>Kei様 (giants-55)
2024-03-08 01:00:23
書き込み有難う御座いました。今回は、此方にレスを付けさせて貰います。

少子高齢化が止まらない我が国在っては、限界集落問題はマンションにも及ぶ事でしょう。今回、Kei様が取り上げて戴いた〝現状”は、自分が思っていた以上で、非常に衝撃的で在りました。

少子高齢化は、「1人当たりの住居面積が、増える可能性が在る。」等、必ずしもマイナス要素だけでは無いと思っていますが、でも、現実問題としてはマイナス要素が殆どで称し、限界集落問題も多くの叡智を集め、早急に対策を施さないと、泥沼に陥ってしまう事でしょう。
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