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総合評価: 星3つ
総合評価: 星3つ
総合評価: 星3つ
「空とセイとぼくと」
総合評価: 星3.5個
「中学んとき」
総合評価: 星3.5個
「オープン・セサミ」
総合評価: 星3つ
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デビュー作以降、刊行された作品は全て読了して来たが、久保寺健彦氏は実に不思議な作家だ。上記した様に、読了した直後の自分の総合評価は何れも高くないのだが、後になってじわじわと「意外と良い作品だったかも。」と思う事が多いから。「空とセイとぼくと」は其の典型的な作品と言っても良く、今ならば「星4つ以上の評価」を付けてしまうかもしれない。
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「間中音乃」こと本名「倉田和美」は15歳で芸能界にデビューし、一躍人気アイドルの座を掴み取った。しかし栄光の日々は長くは続かず、あっと言う間に人気は凋落。家族は離散し、和美自身も荒れ果てた日々を送っていたが、三十路を前にして再び芸能界で生きる決意を固める。
「零落れた元人気アイドル」の彼女が起死回生を図るべく挑んだのは、TV番組「オールスター大感謝祭」のコーナーの1つ「赤坂ミニマラソン」の走者。優勝して、再び世間に其の存在をアピールする事だったのだが・・・。
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久保寺氏の第7作「GF(ガールズファイト)」は、其れ其れの世界で“闘う”女性達を描いた短編集。「キャッチライト」、「銀盤がとけるほど」、「半地下の少女」、「ペガサスの翼」、そして「足して七年生」の5作品から構成されており、上記の梗概は「キャッチライト」に付いて。
フィギュアスケーターを描いた「銀盤がとけるほど」はまあまあ感情移入出来たけれど、其の他の4作品はガッカリの出来。特に「半地下の少女」に関しては、「作者が何を描きたかったのか?」がさっぱり判らなかったし。