ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

「木更津キャッツアイ ワールドシリーズ」&「デスノート the Last name」

2006年11月13日 | 映画関連
ファイターズアジアシリーズで優勝を決めた。これで昨年のマリーンズに続き、今年も日本のチームがアジア王者の座に輝いた事になる。野球人気の低迷が面白おかしくマスメディアで取り上げられる中、日本プロ野球の実力を世界に知らしめてくれたファイターズの選手達に心から感謝の意を表したい。おめでとう!

さて一昨日は、「木更津キャッツアイ ワールドシリーズ」と「デスノート the Last name」の二作品を梯子で鑑賞して来た。共に映画としては第二弾という事になるが、どっちも第一弾を見ていなかったりする。

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① 「木更津キャッツアイ ワールドシリーズ」

第一弾の映画を見ていないと書いたが、実は2002年に放送されていたTV版も1話しか見ていない。「池袋ウエストゲートパーク」で感じたテンポの良い映像は健在だったが、そのキャスティングに今一つ魅力を感じなかったというのが1話しか見なかった理由。今回の作品がシリーズの完結編に当たるという事で、もう一度まっさらな目で”木更津キャッツアイ・ワールド”を評価してみようと思い、映画館に足を運んだ次第。粗筋に付いてはこちらを読んで戴くとして、早速作品の評価に入りたい。

テンポの良い映像も在って、ストーリー展開に退屈さは感じない。同じシーンを後で、別の”視点”から捉えて”種明かし”している趣向も面白かった。唯、”笑いを求めるシーン”の演出が聊か過剰で、それが肌に合わない人も居るやもしれない。笑いの波を積み重ね、それが大波になった段階でしんみりさせる展開になっていたのは良かったと思うが・・・。

総合評価は星3.5

それにしても、あの可憐だった薬師丸ひろ子さんが、一段とおばさんチックになっていたのがショックだった。


② 「デスノート the Last name」

DEATH NOTE」に関しては2年前の記事「DEATH NOTE ~正義とは何か?~」でも触れた様に、原作漫画を夢中で読み耽っていた。従来の漫画とはやや毛色が異なる点に惹かれたからだが、徐々に”後付け的な”約束事が付加されていった事等が食傷気味な思いを加速化させ、メイン・キャラクターの一人で在るが死亡した時点で読むのを止めてしまった。故に原作漫画はどうやら今年5月で終了した様だが、その結末を知らないままでいる。第一弾の映画を見ようかとも思ったのだが、原作と同じ展開の様なので敢えて見ず、原作と同じかどうかは知らないが結末を第二弾で確認しようと思い立っての鑑賞。

この作品に付いても、粗筋はこちらで確認して戴きたい。ストーリー展開は予定調和と言うか、「こんな展開になって行くんだろうなあ。」という想像とほぼ同じで、取り立てて驚きは無かった。唯、キャスティングが原作漫画のキャラクターをかなり忠実に考慮しているのは評価したい。Lの代理人として動き回る老紳士のワタリを、飄々とした執事役が妙に似合う”おひょいさん”が務めているのもそうだが、何と言ってもL役の松山ケンイチ氏が絶妙。この作品を映像化するならば、L役は窪塚洋介氏以外に考えられないと思っていたのだが、原作漫画でのLの風貌を良くぞこれ程迄に真似たものだと感嘆。エキセントリックさを漂わせながら、時には茶目っ気溢れる仕草を見せるというメリハリも良かった。

総合評価は星3つ
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といった具合で、両作品共平均レベルの点数だったのだが、自分が最も感動したのは、皮肉にも本編開始前に流された予告編。今年1月の記事でも取り上げ、その公開を一日千秋の思いで待ち望んでいた、巨匠市川崑監督の「犬神家の一族」を一部とはいえ映像として目の当たりに出来たのだ。

あの懐かしい音楽がボディー・ブローの如く心に利いて来る。金田一耕助役は、30年前に市川監督が同作品のメガホンを取った時と同じ”へーちゃん”が務めている。それだけでは無い。大山神官役は大滝秀治氏、等々力署長(30年前の作品では「等々力警部」と呼ばれていたが。)役は加藤武氏*1と、これ又30年前と同じ役者が同役を務めている素晴らしさ。「これが無くては等々力警部に在らず。」とも言える決め台詞の「よし判った!」が飛び出すわ、市川監督の織り成す映像美は健在だわで唯々感動。公開が益々楽しみになった。

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8 コメント

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Unknown (アラメイン伯)
2006-11-13 13:06:14
「よし判った!」
懐かしいですね。加藤武はいい役者ですよね。
日本海海戦の加藤参謀長の役も、この人でした。

金田一シリーズは僕等が小さい時に放映してたテレビシリーズが一番好きです。何故か、カーエアコンのCMの記憶が鮮明。
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横溝正史シリーズは原作もほとんど読みました (マヌケ)
2006-11-13 16:30:01
野生の証明だったでしょうか、高倉健さんと薬師丸ひろ子さん共演の角川映画でしたか、ティーンエイジャーの私は彼女のかわいさに胸がときめきました。その後戦国自衛隊にも出演して角川映画というジャンルの作品もたくさん世の中に出ましたがほとんどリアルタイムで劇場で見ました。 今DVDなどで見るとカメラのフレームが全然決まっていなかったり、特撮が貧相だったりするのですが、あの頃はとても楽しめました。 金田一シリーズもほとんど劇場で見ました。最近はホラーや戦争ものに限らず邦画がとても元気があってうれしいことです。  
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加藤武さんといえば (破壊王子)
2006-11-13 20:12:54
アタシは「仁義なき戦い」が印象深いです。金子信雄に茶化され、梅宮辰っつぁんにはスゴまれてトホホ状態。素晴らしいですよね。
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横構正史シリーズ (りさ・ふぇるなんです)
2006-11-13 21:57:05
犬神家楽しみですね。
文庫本を読み出した時期にブームだったのでどっぷりつかってしまいました。
やはりMBS制作の初期のテレビシリーズが好きです。
原作に忠実ですし、役者さんもテレビにはもったいないような実力派揃いでした。
リンクされている配役比較のサイト面白いですね(^^)
ブックマークさせてもらいました。
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>マヌケ様 (giants-55)
2006-11-14 01:33:37
書き込み有難うございました。

嘗ては邦画と言えば、金田一耕助シリーズしか観なかったという程の時代が在りました。「洋画=製作費をふんだんに使い、内容もそれに伴って面白い。」、「邦画=安っぽくて面白くない。」という固定観念がずっと在った為ですが、近年は結構邦画も観ています。良く映画を観に行くおねえちゃんが邦画好きで彼女に影響されたというのも在りますが、それ以上に内容的に魅せられる作品が多いというのも在ります。着眼点とアイデアで、ハリウッド映画に対抗しているというのが心強い所かと。

「戦国自衛隊」の薬師丸さんは、少年の侍役で出ておられましたよね。所謂”角川三人娘”の中では、ダントツに彼女のファンでしたので、「翔んだカップル」や「狙われた学園」、「里見八犬伝」等、彼女の出演していた映画は見まくっていましたって・・・あれ?邦画で観ていたのは金田一耕助シリーズだけでは無かったですね(笑)。
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Unknown (tak_123)
2006-11-14 04:23:02
みなさん犬神~金田一ネタの方に反応していますね^^
公式ページみてちょっと吃驚したんですが、金田一耕助は石坂浩二さん以外にもいろんな方が演じているのはしっていたのですが、知っていたのは古谷一行、渥美清さんなど石坂さん以降の方々。
犬神家の一族公開以前の金田一役はなんとあの高倉健さんや中尾彬さん、片岡千恵蔵さんなどが演じてたんですね。。。
高倉版の金田一はちょっとしたトリビアかも~
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燃える戦場でしたでしょうか、ケンさんの日米合作戦争映画 (マヌケ)
2006-11-14 09:26:15
ちょっと前に見たハリウッド映画でほとんどヒットしませんでしたが、ハリウッド映画といいましても監督がクローネンバーグなのですが、その映画がまるで東映とか日活の任侠モノのストーリーでした。 ビゴ・モーテンセンが主演でマリア・ベロさんがとてもセクシーで、そんでもってビゴ・モーテンセンが高倉健さんに見えました。 もしかしてこれ、居酒屋○○のリメイクか?とも思えました。 足を洗ったギャングが田舎町でカフェのマスターやってるところに昔の仲間が尋ねてきて暴力沙汰に巻き込まれて・・・結構おもしろかったです。
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>マヌケ様 (giants-55)
2006-11-14 19:34:50
書き込み有難うございました。

黒澤明氏の「隠し砦の三悪人」が「スター・ウォーズ」に、手塚治虫氏の「吸血魔団」が「ミクロの決死圏」にといった具合に、日本の作品が海外の映画に大きな影響を与えたケースは昔も在りましたが、近年は特に日本のアニメを海外で実写化するケースが目立っていますね。つい最近も、「マッハGoGoGo」の実写映画化が発表されました。どんな感じになるのか楽しみでも在り、原作がグチャグチャにされそうな不安も在ります。
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