goo blog サービス終了のお知らせ 

ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

情の面では忍びないが、結果としては良かったのかも

2011年10月28日 | スポーツ関連

「顔面蒼白」という表現が在るけれど、昨夕行われたプロ野球ドラフト会議での原辰徳監督の顔は正に其れだった。

 

原監督のっ子で在り、今年のドラフトの目玉の1人だった菅野智之投手(東海大学)を、ジャイアンツは昨年12月の時点で「来年のドラフト1位に指名する。」と明言。「伯父と甥っ子という関係から、ジャイアンツ以外のチームは指名を控えるだろう。」という報道が散々されていたので、「菅野投手をジャイアンツが一本釣りする。」というのが既成事実の様になっていた。実際問題、ジャイアンツが1位指名するは菅野投手を指名するチームは無かったので、「矢張り、ジャイアンツの一本釣りか。」と思ったのだが・・・。

 

ジャイアンツの直後、ファイターズが菅野投手を1位指名した際、会場内に「おーっ!」という響きの声が上がった。自分も含め、TVの前で驚いた人も多かった事だろう。驚いたけれど、「ファイターズらしいな。」という思いも在った。「良い選手ならば、どんな状況でも取りに行く。」というのが、ファイターズのスタンスだから。

 

ファイターズが菅野投手を指名した直後、カメラは原監督の顔をクローズアップ。顔面蒼白・・・其れ以外の表現は無かった。そして籤引きとなり、交渉権獲得がファイターズと決まった直後、再びクローズアップされた原監督は、やや俯き加減で、目は真っ赤に充血。其の遣る瀬無い心中を思うと、自分も目頭が熱くなってしまった。

 

自らが父子鷹だった原監督。実の息子が野球とは無関係な道を行った彼としては、「可愛い甥っ子を、自らのチームで主力に育て上げたい。」という思いが強かった事だろう。ジャイアンツ・ファンの自分も、「原監督ので、活躍する菅野投手を見たい。」という思いは在ったので残念だし、の面で忍びない思いも在る。でも同時に、「結果として、取れなかったのは良かったのかもしれない。」という気持ちも。

 

原監督の言動を見聞していると、「情愛」を強く持っている人というのが判る。人間としてはそういう面がプラスなのだけれど、勝負師としては逆にマイナスに働く事が結構在ったりもする。「東海大学への愛情」や「チームへの愛情」といった風に、特定の対象への情愛が過度に出てしまう事を考えると、甥っ子が同じチームに入るというのは、(当然、原監督は他の選手以上に厳しく、菅野投手に接した事だろうけれど。)周りに与える影響はプラス面よりもマイナス面が多く出てしまう気がするのだ。

 

万難排して菅野投手を1位指名したファイターズは、プロのチームとして天晴れだと思う。「欲しい選手を、自由に指名する。」というのが、ドラフト会議の存在理由なのだから。「情け知らず。」云々と、ファイターズを批判するのは筋違い。ジャイアンツが取れなかったのは本当に残念だけれど、菅野投手にはファイターズの一員となり、主力投手となって貰いたい。

 

「今年のドラフト会議で気になった点」を、最後に列記する。

 

*****************************

・ ファイターズの籤運の強さ、そして逆に岡田彰布監督の籤運の悪さは、今年“も”健在原監督も相当籤運が悪いけれど、岡田監督の気の毒さには及ばない。

 

・ 菅野投手の籤引きは例年通り原監督が当たると思ったのだが、実際に引いたのは清武英利球団代表だった。原監督の籤運の悪さを考えての交代というのでは無く、「伯父の原監督が当たり籤を引き当てれば良いが、万が一外してしまった場合には心に傷を残す事になるだろう。其れならば、無関係な人間が引いた方が良い。」という配慮が在ったのではないだろうか。

 

・ 陸上選手が指名される等、過去のドラフト会議で“異分野”からの指名は在ったものの、ファイターズが7位に早稲田大学ソフトボール部の大嶋匠選手を指名したのは吃驚 

 

・ 東海大甲府高橋周平選手にはバファローズスワローズ、そしてドラゴンズの3チームが1位指名。籤引きの結果、ドラゴンズに交渉権が確定したのだが、3者がの入った封筒を開封して暫くの間、「あれっ?」と首を傾げ合っていたので、「もしかして、当たり籤を入れ忘れたのか?」と思ってしまった。6年前に続く大ミス・・・では無く、ドラゴンズの高木守道次期監督が周りの反応を見終えてからの確認だった、妙な“空白時間”が出来てしまった様だ。

 

・ 今季限りで監督が交代するドラゴンズ、ファイターズ、タイガース、そして「休養」という形だけれど実質的には「解任」が確定的なベイスターズだが、ドラゴンズとタイガース、ベイスターズの3チームは今季の監督が出席しなかった。此れが普通と思うのだけれど、ファイターズは今季限りの梨田昌孝監督が出席。「契約期間が残っているので、出席は当然の事。」と考えるべきなのか?其れとも「今季で辞める人間が、来季以降のチーム作りに関わるのは変。」と考えるべきなのか?

*****************************


コメント (8)    この記事についてブログを書く
« 危険を感じた事が何度も在ったし | トップ | ホームレス »

8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
TBが廃止になったので (村長)
2011-10-28 10:51:45
 NINJYA ではTBが廃止になりました。コメントにて失礼します。
 昨年の斉藤を電撃指名した経緯から、日ハムが菅野を指名するだろうとは思ってました。しかし、クジ運は強いですね。さあ、菅野君、どう出るでしょうね。なんか一年浪人しそうな感じもいたしますが。
返信する
ファイターズの場合は (青空百景)
2011-10-28 11:45:34
梨田監督は「ただそこにいただけ」と思って頂いて構わないのではないかと(笑)。
実際、1位指名が終わった時点で退席したようですしね。
誰を指名するかについてはフロントのチーム統括本部が全権を握っているので、梨田監督は去年以前であってもノータッチでした。
返信する
>村長様 (giants-55)
2011-10-28 12:48:22
書き込み有り難う御座いました。今回は、此方にもレスを付けさせて貰います。

ファイターズの籤運の強さは、本当に尋常じゃないです。嘗て「黄金の左手」と呼ばれた相馬球団社長が居た頃のスワローズも相当な物だったけれど、其れを凌駕する籤運の強さではないでしょうか。

「良い選手は、万難を排しても取りに行く。」というファイターズの姿勢は、非常に高く評価出来る。プロのチームとして天晴れです。唯、気になったのは、菅野投手の交渉権をファイターズが獲得した瞬間、場内から割れん許りの拍手と歓声が起こった事。ファイターズ・ファンの喜びの意思というのならば判るのですが、アンチ・ジャイアンツの「ざまあみろ!」的な意思も個人的には感じられ、其れが非常に残念でした。「彼の選手は、ジャイアンツに入りたがっている。ジャイアンツ以外のチームが交渉権を得ても、彼は其のチームには絶対に行かない。」という雰囲気をジャイアンツが作り上げている面も在るし、そういう事に猛反発する人達が居るのも理解出来る。そういった思いが、彼の反応になったのかもしれないけれど、原監督や菅野投手の気持ちを思うと、あそこ迄の反応というのは正直寂しかった。

「誰でも自由に指名出来る。」というのがドラフト会議の良さで在り、くどい様だけれども今回のファイターズの決定は「勇気の在る行為」として高く評価している。でも、もしジャイアンツが今回のファイターズと同じ決定をした場合、場内で拍手を送った人達の中で「勇気在る行為」として捉える人はどれだけ居るのだろうか?という思いが自分には在ります。「ジャイアンツだから、何をしても許せない。」というのはおかしいと思うし、常に同じ判断基準で在って欲しい。
返信する
>青空百景様 (giants-55)
2011-10-28 12:54:26
書き込み有り難う御座いました。今回は此方にレスを付けさせて貰います。

梨田監督、1位指名後には退席されていたのですね。ドラフト会議に於いて監督が“御飾り”というのは、凄く良い事だと思います。と言うのも「フロント=長期的なヴィジョンを持って、チーム作りに当たる。」、「監督=与えられた戦力を元に、試合で結果を残す。」という明確な区分けがされるべきと思っているから。勿論、フロントと監督が良く良く話し合った上で、「此の戦力ならば、最低でも此の順位はクリアして貰わないといけない。」というのを取り決め、明々白々に戦力が不足していた場合にはフロントが、そして明々白々に指揮能力が足りなかった場合には監督が、其れ其れ責任を取るという必要は在りますが。

そういう意味で、明確な区分けが出来ているファイターズ。だから、強いとも言えましょうね。
返信する
Unknown (spade)
2011-10-28 13:10:50
>場内から割れん許りの拍手

あれは自分も驚いた。
違和感感じました。ああいうところに参じていく野球ファンてそういう人多いのね。
一般メディア(在京の局の全国版)だと未だに巨人至上主義だからあてつけもありそうですね(例えば一茂をやたら出してくるテレビ朝日はあそこまで巨人持ち上げて何の得が?)
返信する
>spade様 (giants-55)
2011-10-28 21:18:32
書き込み有り難う御座いました。

spade様も、彼のシーンには驚かれたのですね。当ブログでも何度か書いている事ですが、「ジャイアンツさえ良ければ、他チームの事なんか知ったこっちゃない。」的な言動をする連中(特に著名人)が自分は大嫌いで、ジャイアンツ・ファンの1人として「そんな輩は、真の野球ファンでは無い。」という不快感を常々持っています。そういう輩が声高にああだこうだ主張するからこそ、アンチ・ジャイアンツが増えてしまうのは当然とも思う。

場内で割れん許りの拍手を送った人達の中には、ファイターズの勇気在る決断に対して、“純粋な気持ちから”そうした人も居る事でしょう。其れは未だ判らなくも無いのだけれど、「ジャイアンツざまあみろ!」的な意味合いからそうした人も少なくなかったのではないかと、自分は感じるのです。実際問題、ネット上にはそういった論調も散見されましたし。

企業努力としての「囲い込み」を完全否定する訳では無いけれど、そういった姿勢を否定的に捉える方も居られるでしょう。だから「ジャイアンツざまあみろ!」という思いを持つ人が居たって、其れは其れで自由。でも原監督や菅野投手の気持ちを考えたら、ああも露骨に騒ぎ立てるのは“人として”自分は好ましく感じない。又、もし全く同じ事を、全く同じ条件でジャイアンツがした場合、今回騒ぎ立てた人達が「人の道に外れる行為だ!」と批判した“としたら”、其れはおかしいと言わざるを得ない。批判したり褒めたりするからには、“同じ判断基準”でしないと、少なくとも道理的では無いから。
返信する
連投失礼します (青空百景)
2011-10-30 10:39:04
「原監督や菅野投手の気持ちを考えたら」というのは、いささか無理な相談だったかと思いますよ。
というのは、ドラフトとはそもそも「選手の気持ち」を考慮するようにはできていないからです。
松坂大輔も松井秀喜も、くじを引き当てたのが意中の球団ではなかった失望感を隠しませんでしたよね。でもあの時「相思相愛なのに他球団が指名するのがよくない」という声を聞いた記憶はありませんし、横浜も阪神も「よそは手を出すな」キャンペーンを張ったりもしていません。
菅野投手に「自分だけは他の選手と違って100%確実に単独指名である、なぜならジャイアンツと東海大は特別な存在なのだから」と思い込ませてしまった側のほうが、むしろ批判されるべきであると私は感じています。
返信する
>青空百景様 (giants-55)
2011-10-31 02:10:35
書き込み有り難う御座いました。今回は此方にレスを付けさせて貰います。

「此の選手は、ジャイアンツ以外は絶対に行かない。もしジャイアンツ以外のチームが交渉権を得たら、浪人なり社会人に進むなりするのは確実。」、そういう雰囲気をジャイアンツ及び(ジャイアンツに入りたい)選手側が作り上げているのは確かだし、そういう点が他チームのファンに憤りを覚えさせてるのは確かだと思います。そういう雰囲気作りというのは“厳密に言えば”ルール違反では無いだろうし、「そういう雰囲気作りだって、企業努力と言えるのではないか?」という意見を、自分は100%は否定出来ない。

でも好ましい遣り口とは自分も思えないし、ジャイアンツ・ファンの1人として「そういう雰囲気作りに汲々とするのでは無く、『どうしても取りたい選手だから、どれだけ競合しようとも、正々堂々と籤引きに賭けるのみ。」というスタンスで在って欲しい。

何度も書いている事だけれど、野球は1チームだけでは出来ない。共栄共存の精神が無ければ、結局はジャイアンツも衰退の道を辿るだけ。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。