ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

政治不信が齎す危険な思考

2016年06月15日 | 政治関連

*********************************

テリー伊藤舛添都知事は『何時も誰かの所為。』、『物の捉え方が詐欺師と一緒。』」(6月14日、スポニチ

 

演出家のテリー伊藤(66歳)が14日、TBS白熱ライブ ビビット」【動画】(月~金曜、午前8時)に生出演。13日に開かれた都議会総務委員会集中審議で、不信任決議案の提出の動きが在る事に関し、提出の先送りを直訴した東京都の舛添要一知事に付いて、物の捉え方が詐欺師と一緒。と批判した。

 

議会が世論の批判を追い風に、不信任決議案を可決させれば、知事は辞職か議会解散の選択。何れの場合も選挙が8月のリオ五輪パラリンピック期間と重なる。舛添氏はこうした事態念頭に「次期開催都市で選挙をするのは、国家的大事業の2020年大会にとって極めてマイナスだ。私の不徳の致す所だが、どうか少しの猶予戴きたい。」と直訴した。

 

テリーは舛添氏の“延命案”に付いて、「不信任を出さないでくれ、そうなると解散も考えないといけないと言っている様な物。此れ脅しですよ。」とコメント。2013年、2014年に会議費として千葉県木更津市ホテルの滞在費を計上した件で、当日面談したという出版社社長は誰かという質問で、社長の名を明かさなかった事にも触れ、「都知事選に210万人が舛添氏を信じて投票したにも拘らず、会社社長の名を伏せて・・・保身だけに生きている。」と都民からの信頼より自身の保身を優先したと斬り捨てた。其の後も「何時も誰かの所為にするんですよ。例えば(第三者の)弁護士さんが、名前を明かさない出版社社長が・・・と責任を誰かに振っている。此の物の捉え方が、詐欺師と一緒ですよね。」と批判した。

********************************

 

権力阿る言動が多いので、テリー伊藤氏には“胡散臭い人物”というイメージが強いのだけれど、今回の発言に関して言えば、全くの同感。誰がどう考えても嘘としか思えない発言を、顔色を変える事無く、次から次へと重ねて行く舛添都知事には、侮蔑の思いしか無い。鉄面皮とは正に此の事。当人は「都知事の座に連綿として、しがみ付く気は無い。」と言ってはいるものの、「少しでも金を毟り取る為、都知事の座を離さない。」という“守銭奴の思い”しか見えて来ない。

 

小渕優子経済産業大臣甘利明経済財政政策担当大臣等、金銭に纏わる疑惑が次々に露見しても、結局は当人が罰せられる事無く、疑惑自体も有耶無耶とされてしまうのが、我が国政界。疑惑を徹底的に追及し、疑惑の温床を改めないから、同じ様な疑惑が何度も何度も起こるのだ。そういった事をしない政治家も問題だが、其れを許してしまっている国民は、もっと問題。今はワアワア騒いでいるけれど、舛添都知事が辞任したら、何事も無かったかの様に忘れてしまう事だろう。

 

政治不信が高まる中、自分の周りでは「右翼は、何をしているのか?こんな国を傾かせる政治家が跋扈しているのに、何もしようとはしない。昔はこういう連中を襲ったりしていたのに、今の右翼は政治家とべったりの関係なんだろうね。」といった発言をする人が結構居る。特に中高年以上の人から、そういった発言を耳にする。

 

言わんとしている事は理解出来る。でも、こういう思考は非常に危険だし、そういう政治テロが許されてしまっては、国は余計に傾くだけだ。1936年2月26日に発生した「2・26事件」も、クーデターを起こした側の青年将校達の中には、純粋な正義の心から政治に不満を持ち、決起した者“も”たと思う。然し、此の事件が結果的に齎した物は、軍部台頭→軍部の暴走→無謀戦争への突入→敗戦ではなかったか?

 

事程左様に、「正義」とは危うい概念でも在る。100人居れば、100通りの正義が存在すると言っても良い。だから、「正義の為、天誅下す。」というのは非常に危険な思考だし、真面法治国家では許されない事だと思っている。(北朝鮮の様な独裁国家では、独裁者を排除する手段として「在り。」だとは思うが。)

 

政治不信がより高まれば、齎されるのは“危険な思考の広がり”だろう。そうさせない為にも、我々国民は政治的にもっと賢くなり、そして政治家を十二分に“監視”していかなければいけない。


コメント (4)    この記事についてブログを書く
« 少なくとも上手いとは思わない | トップ | 「凄い!」の一言だけで良い... »

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (悠々遊)
2016-06-15 11:35:08
有権者の側の姿勢といえば、こういうことが起きるたびに「騙された」「裏切られた」の声が少なからず上がりますが、本当にそうかなあと思ってしまいます。
都市部では投票率が50%以下なのが今や当たり前ですが、いろんな理由を付けて棄権する人のどれだけが、棄権=勝者への白紙委任=危険、と認識しているのか。
また、投票するにしても、知り合いや所属する団体が推薦する候補に無批判に投票したり、芸能人の人気投票のノリで投票する人がどれだけいるのか、結構いるような気がしてなりません。
返信する
>悠々遊様 (giants-55)
2016-06-15 19:14:43
書き込み有難う御座いました。今回は、此方にレスを付けさせて貰います。

******************
多くの人が、今度の戦争で騙されていたと言う。幾ら騙す者が居ても、誰一人騙される者が無かったとしたら、今度の様な戦争は成り立たなかったに違い無いので在る。「騙されていた。」と言って平気で居られる国民なら、恐らく今後も何度でも騙されるだろう。否、現在でも既に別の嘘によって、騙され始めているに違い無いので在る。
******************

2年前の記事「心に残った言葉」(http://blog.goo.ne.jp/giants-55/e/e78f48e01edc516fed9bf8cbdbd30eef)の中で紹介させて貰った、映画監督・伊丹万作氏(映画監督・伊丹十三氏の実父。)の言葉です。今回、舛添都知事の疑惑の数々に対し、「騙された。」と批判する都民が結構多いのですが、少なくとも人間性の下劣さに関しては、彼が国会議員時代から何度か報じられていた訳で、自分からすれば「何を今更。」という思いがどうしても在ります。

連日報じられる疑惑騒動に関し、石原慎太郎氏や猪瀬直樹氏、中田宏氏(彼に関しては過去に、一部に関して評価した過去が在るので、偉そうな事は言えないのだけれど。)等が鬼の首を取ったかの様に批判している。でも、彼等は過去に公私混同の酷さや金銭問題が持ち上がり、曖昧にして“逃げた過去”が在る訳で、「良く言えるよなあ。」と思う一方、そんな彼等の言動に何の違和感を覚えていないかの様な一般大衆にも、正直幻滅の思いが在る。

舛添都知事の後任に付いて、様々な名前が挙がっています。石原伸晃大臣の名前も挙がっているが、若し自民党が担げば、九分九厘当選する事でしょう。でも、待って欲しい。彼も過去に公私混同疑惑が、“何度も”取りざたされた人間。叔父や父親が有名な“サラブレッド”だからという事で、何か事が起こると「僕は知らないから。」で逃げる御仁を選ぶ都民が多いとしたら、今回の様な騒動は何度も繰り返される事でしょう。

総務省の桜井俊事務次官(嵐の桜井翔氏の父。)の出馬も取り沙汰されていますが(当人は「出馬する気が無い。」と否定したそうですが。)、彼の人間性や実力は判らないので、其の点では何とも言えないけれど、今の“人気投票的な選択”を思うと、「桜井君の御父さんだから。」という考えだけで投票する人間も多そう。

選挙民がもっと賢くならないと、此の国はどんどん駄目になって行くと思います。
返信する
「昭和」ですね (AK)
2016-06-17 13:43:42
管理人氏の周りは大正生まれの高齢者が多いのですか?
私は田舎に住んでますが、そんなこと言いだすトンチキな中高年はいないですよ。
単純に都民じゃないから一日中あの話題ばかりで下らない、ばかばかしい。東京ローカルで勝手にやってくれ、というのが本音ですけどね。
返信する
>AK様 (giants-55)
2016-06-17 20:28:29
書き込み有難う御座いました。

そういった発言をする人、結構居たりするんです。中高年に目立ちますが、興味深いのは極右や極左的な思考の人だけでは無く、所謂リベラルな人の中にも、程度の差は在りますが、同様の発言をしたりする。閉塞感漂う状況下だからこそ、そういう思考が強くなっているのかなあと。勿論、自分の周りの事“だけ”が“世の中の全て”では無いというのは判っていますが。

EUからの独立に付いて、イギリスでは世論が割れていますね。そんな中、“暴力”によって“異論”を封じ様とするアホが出たのは、本当に残念な事。彼の国でも色んな意味で、閉塞感が漂っているのかも。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。