どういう思いで掛けているのだろうか？

「成人の日」の昨日、朝刊のテレビ欄で各局のニュース番組の見出しを見ると、「荒れる成人式」といった類いの文字が幾つか散見された。芸能報道では“実際に記者会見が行われる以前に”「涙の会見」といった見出しが躍る事は良く在り、「涙を流すかどうか判らないのに、何だかなあ・・・。」と白けてしまうのだが、“実際に各地で成人式が行われる以前に”「荒れる成人式」という見出しを目にすると、「成人式が荒れるのを心待ちにしているマスメディア」というスタンスが露骨に感じられて嫌な気分に。実際、“荒れなかった成人式”の模様を「今年は荒れなかったんですねえ。」と残念そうに語る愚かな司会者（芸能人）も居たし。ニュース番組で新成人の１人が「暗いニュースを喜んで取り上げている様なマスメディアは、社会の閉塞感を助長させている面が在るのではないか？」と疑問を呈していたが、そういった面は少なからず在るかもしれない。

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「昨年の１１０番、８４９万件＝４分の１超緊急性無し」（１月１０日、時事ドットコム）

昨年１～１１月に全国の警察が受理した１１０番は、前年同期より２３万６，９５８件多い８４９万１，２８５件で、２年連続で増加した事が９日、警察庁の纏めで判った。緊急性の無い苦情や道案内の問い合わせ等が全体の４分の１超を占めた。同庁は、緊急で無い場合は相談専用電話「＃９１１０」の利用を呼び掛けている。
　
通報内容では、運転免許証の更新窓口や道案内の問い合わせ等の「各種照会」が１２．９％、「妻から家を追い出された。」、「蜂に刺された。」等の「要望苦情相談」が１１．６％、悪戯電話等の「虚報・誤報」が２．０％在った。
　
最多は交通事故の通報等の「交通関係」で、３０．０％を占めた。
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１１ヶ月で８４９万１，２８５件という事は、１分当たり約１７．７件の１１０番を受理している事になる。緊急性が高い物ならば勿論問題無いが、常識的に考えて多くが「アホか。」と思う様な内容の通報は、其れによって「真に緊急性の高い事柄」に警察を対応させられなくなってしまう可能性が在るという意味で、非常に悪質と言えよう。

時事ドットコムの記事では触れられていないけれど、他には「ゴキブリが出たので、何とかして欲しい。」、「タクシーが捕まえられないので、パトカーで送り迎えして欲しい。」、「外出するので、子供の面倒を見て欲しい。」、「美容院の料金が上がったのは何故なのか？」といった信じ難い“アホ通報”も在るのだとか。こういった人達は一体、どういう思いで１１０番に掛けているのだろうか？全く理解に苦しんでしまう。

１１０番に限らず、１１９番にも少なからずのアホ通報が在るのは、良く知られている事だろう。「こういうアホ通報の多さをアピールする事で、国はパトカーや救急車等の出動を有料化する気運を盛り上げているのではないか？」といった意見を見聞する事が在る。確かにそういった面も在ろうが、少なくとも明らかにアホ通報としか思えない相手には金銭の要求をしても良いのではないか？アホ通報によって真に救われなければならない者が少なわれなかったとしたら、其の罪は相当重いと思うし。