今年の2月の記事「10の164,345乗分の1」は、週刊現代(1月30日号)に載っていた様々な確率に関する記事から、興味深い物をピックアップし、紹介させて貰った。
週刊現代(5月7&14日号)には、其の続編とも言える記事「おもしろ研究カラー 人生を幸せにする『確率』」というのが載っており、今回も幾つか紹介させて貰う。
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① 3人の選手が同じホールでホール・イン・ワンする確率
今年のマスターズ・トーナメント最終ラウンドで実際に起きた。ゴルフには全く興味無い自分だが、ニュース番組で此の時の映像を見た際には、「凄い!」と感動してしまった物。プロゴルファーのホール・イン・ワンの確率は3,756分の1で、其れが3つ重なるとなると530億分の1とか。
② 隕石に当たって死ぬ確率
今年2月、インドで実際に発生してしまったそうだ。1年間に地球に衝突する隕石は5~10個で、落下数と人口等のデータから導き出された確率は25万分の1。
イギリスのジョン・ムーア大学が、世界各国の過去54年に亘る子供の出生を調査した所(本当か?)、戸籍上の父親と生物学上の父親が別人で在った確率は25分の1だったとか。そんなに高いの!?
④ 親族に殺される確率
2013年、我が国で発生した殺人事件の検挙数は807件で、内、親族間による物は432件。日本の人口1億2,711万分の432なので、確率は29万分の1。
⑤ 自動販売機の下に御金が落ちている確率
テレビ東京の番組「結局!確率な~のだ」が、300台の自動販売機を調査した所、10台中1台の確率で小銭が落ちていたそうだ。10分の1という事になる。総額は2,724円。日本全国には約503万台の自動販売機が在るので、全て調べると約4,600万円落ちている計算になる。
警視庁が発表したデータを元に計算すると、653分の1になるそうだ。
⑦ 一生の内で交通事故に遭う確率
「警視庁交通年鑑2015年版」にて計算すると、交通事故で死傷する確率は1年で0.6%。人生80年とした場合38.2%、即ち2.6分の1。
⑧ 女性アイドルと付き合える確率
統計学者・鳥越規央氏が試算。18歳以上のアイドルは推定3,860人で、恋愛対象を18~30歳の男性(871万3,580人)とした場合、人口に対し0.0433%の割合。だが、恋愛OKのアイドルは55.7%と推定される事から、0.0433%X55.7%=4,049分の1。
⑨ 自己破産する確率
最高裁判所の発表したデータに基づき計算すると、其の確率は66.6分の1。
⑩ 65歳以上の人が平均寿命迄生きられる確率 / 天寿を全う出来る(老衰で死ぬ)確率
共に、厚生労働省の発表したデータに基づいた計算。日本人の平均寿命は「男性:80.50歳、女性:86.83歳」で、貴方が65歳の場合、男女共3人に2人は平均寿命迄生きられる。即ち、65歳以上の人が平均寿命迄生きられる確率は1.5分の1。昨年、日本国内での死者数は合計約127万人で、其の内老衰が原因の人は約7万5千人。即ち、天寿を全う出来る(老衰で死ぬ)確率は、17分の1という事になる。
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そして、解明できないもの、判定が明らかになっても、心配事として尽きないのは、身内の安泰ではないでしょうか。自分の身であれば、守る事が出来ますし、覚悟があれば、いつでも思わぬ事件に遭うやも知れません。
数字で割り出せないものは、そうした、周囲の人間への影響や、不安が伝播する事ではないですかね。つまり、データの正確性に対して、棘があるバラ、のように不可解で、見えざる社会情勢を判断し、潔く斬るのは、奇しくも言葉の力かと思いました。
亡き父及び御世話になった上司が良く言われたのは、「他者を説得し様と思うなら、具体的に数字を提示しなければ駄目。感覚的な事を言われても、人は納得しない。理屈に合う、具体的な数字を提示する事が大事なんだ。」という事。社会人として経験を積む中で、此の言葉の正しさを痛感させられました。
「正しく恐れる。」という言葉を近年は良く耳にしますが、具体的な数字を念頭にして、恐れるべき物は恐れ、そうじゃ無い物は恐れない。大事な事ですね。