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ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

反アマゾン法

2014年06月30日 | 時事ネタ関連

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で『反アマゾン法』成立 書籍配送 無料サーヴィス禁止」(6月29日付け東京新聞【朝刊】)

 

フランスでインターネットによる書籍販売に関して、配送無料サーヴィスを禁止する法案が、議会可決した。“反アマゾン法”とも呼ばれ、「文化の保護」を理由に、ネット販売大手を実質的狙い撃ちする物だ。

 

「我が国が持つ、本に対する深い愛着を示した。」。法案が上院を通過した26日、フィリペティ文化・通信相は語った。

 

目的はフランス全土に約3,500在る、小規模書店の保護だ。「町の本屋」を文化の担い手と位置付け、グローバル企業の攻勢から守ろうとの趣旨だ。無料配送は禁止され、値引きは商品を書店で受け取る場合に限られる。

 

フランスの印刷された書籍販売の内、ネットによる物は17%。其の内70%はアマゾンが占める。社は配送無料と、法律で認められている上限の5%の値引きを合わせて行う事で、一気にシェアを拡大した。

 

フランス書店業組合によると、フランスではアマゾンも含めて、ネットによる書籍販売で利益を上げている所は無い。同組合はアマゾンの遣り方は、市場獲得を目的とした不当廉売だ。として規制を求めて来た。アマゾンは「消費者不利益齎す。」と反論していた。

 

フランスメディアによると、同国の書店数は人口で「世界一」。フィリペティ文化・通信相は昨年、「フランスの書店言論出版多様性を保障する物。」とし、900万ユーロ(約12億5千万)を投じて、小規模書店の保護・振興策を打ち出した。

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女優中村メイコさんだったと思うが、週刊誌上で面白い事を語っていた。頓珍漢な勘違いのエピソードには事欠かない彼女だが、或る日、「アマゾンから本が届くから。」と言われ、「そんなに遠くとい凄い所から、本が届くの!?」と驚いたのだとか。そう、ネット販売の「アマゾン」の事を全く知らず、アマゾン川流域から本が届くのだと、真剣に勘違いしていたのだ。

 

そんなアマゾンに関して、フランスで“反アマゾン法”が成立したと言う。近くに書店が無かったり、「外出に困難を来す人達にとっては、ネットで注文&自宅配送してくれるアマゾン。」が、非常に在り難い存在で在るのは理解出来る。通常の配送料が無料なのだから、一気にシェアを拡大するのも当然だろう。

 

しかし、本を愛する人達の中には「書店で実際に本を手に取ってみて、中身を読んでから買いたい。」とか、「買いたい本が特に無くても、ブラブラと書店内を見て回るのが好き。そういう中で、知らなかった面白い本に巡り合えたりもするし。」といった“書店派”も、我が国では根強く居る自分もそんな1人。近場では次々に書店がクローズしている事から、本を買う際には、出来るだけ近場の書店で買う様にしている。

 

1789年、「人間と市民の権利の宣言」を採択したフランス。其れだけに「権利意識」は概して高く、言論の自由や出版の自由の観点から、「フランスの書店網は言論・出版の多様性を保障する物。」として“反アマゾン法”を成立させたのも頷ける。

 

1つ気になったのは、「フランス書店業組合によると、フランスではアマゾンも含めて、ネットによる書籍販売で利益を上げている所は無い。」という点。此れは事実なのだろうか?

 

日本の書店の場合、「本を1冊万引きされたら、同じ本を5冊売らないを穴埋め出来ない。」という事で、何処も万引きによる被害に悩まされていると聞く。ネット販売の場合はそういう悩みは無いだろうし、実店舗を構えなくて良い分等、コストも抑えられるだろう。送料無料分をアマゾンが負担しなければならないのだろうが、其れが儲けとしてはプラスマイナスゼロに等しいという事なのか。

 

本当に「フランスではアマゾンも含めて、ネットによる書籍販売で利益を上げている所は無い。」のだとしたら、「価格破壊で実店舗を壊滅状態にし、一定シェアを獲得したら、一転して送料を取る様にし、ガッチリと利益を得る。」という考えなのかもしれない。


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2 コメント

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Unknown (マヌケ)
2014-07-05 10:45:06
ネットの通販は、接客を必要としない分、商品を安く提供できることや店舗まで行くことに掛かるコストもいりません。しかし、接客がないことは、雇用も削減しているわけです。ネットの便利さが100%受け入れてもよいものかは消費者として見る場合とそこに携わる者として見る場合とで意見が分かれるでしょうね。私が悲しいのは、アップル社の製品の余りの拡がりで、いよいよCDを買いたくても売られていないことです。iPhone一つですべてが片付くので、CDどころかオーディオ自体必要ないとか。本は書店で選びたいですね。
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>マヌケ様 (giants-55)
2014-07-05 14:00:44
書き込み有難う御座いました。

便利さや快適さを追い求め過ぎた余り、我々は失って来た物も少なく無い。「人と人との触れ合い」といった物もそうですが、ネット通販の台頭により、近未来的には「働く場所」を失う人も出るかもしれません。

此れって、機械化にも同じ事が言える。余りに機械化が進む事で、人間が働き場所を失って行く事にも成り兼ねないから。

でも、別の事も思うんです。嘗ては、不治の病と言われた結核。しかし、医学の進歩によって、最早不治の病では無くなった。ところが、結核の代わりに癌が台頭して来た。其の癌も、矢張り医学の進歩で必ずしも不治の病で無くなったと思ったら、HIV等、新たに厄介な病が台頭。人間と病との闘いって、結局は鼬ごっこと一緒なんでしょうね。

ネット通販の台頭によって、人間は働き場所を失うかもしれない。しかし、人間も馬鹿では無いので、新たな働き場所を見付け出す(作り出す)と信じたい。良い意味での、鼬ごっことして。
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