見たい作品が在って映画館に足を運んだものの、上映開始時間に大分遅れてしまった。「折角来たんだから、他の作品でも観るか。」と思い、ラインナップを確認するも、積極的に観たいと思わせる物が無く、消去法で観る事にしたのが「HERO」。
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パーティー・コンパニオンの三城紗江子(森カンナさん)が、ネウストリア公国大使館付近の路上で交通事故に遭い、死亡する事故が発生。捜査に当たる東京地検城西支部の久利生公平検事(木村拓哉氏)と事務官の麻木千佳(北川景子さん)は、「大使館と事故は、関係が在るのではないか?」と考える。
事故当時の状況を大使館員から聞こうとするが、大使館には日本の司法が及ばない治外法権が在る事から、捜査は一向に進まない。諦めずに大使館に詰め寄る久利生だが、其れが日本とネウストリア公国の外交にも影響を与え、外務省からの圧力も受ける様になり・・・。
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前にも書いた事だが、“キムタク”のドラマで、最初から最後迄見た物は無い。と言うか、見た場合でも初回がせ精々。彼のファンには申し訳無いけれど、「どんな役を担当しても、常に『キムタクが、キムタクを演じている。』という感じしかしない。」からだ。
だから、大人気ドラマの「HERO」【動画】も、全く見た事が無い。人が内容を話していたりするのを聞いて、「型破りの検事をキムタクが演じ、同僚の女性(松たか子さん)との恋愛を描いた作品。」位の情報は知っていたが・・・。
人がわあわあ言い乍ら、画面の左から右に消えて行ったと思ったら、別の人間がわあわあ言い乍ら画面に現れ、そして消えて行く。そんな“舞台”を思わせる演出が、何度か使われていた。「素早いカット割りや台詞を被せて畳み掛ける事で、緊張感とスピード感を出す。」という市川崑監督の演出は好きだけれど、こういった舞台を思わせる慌ただしい演出は好きじゃ無い。
「HERO」に強い思い入れが在る人達は別なのだろうけれど、そうじゃ無い自分にとっては、ストーリーにも登場人物達にも魅了される物が無かった。
そして、キムタクは、相変わらずキムタクを演じていた。こうも変わらない演技というのは、或る意味“様式美”と言えるのかもしれないが、年相応の演技、言うならば“抽斗の多さを感じさせる演技”をして欲しいもの。
総合評価は、星2.5個とする。