祭り大好き人間なので、先週末は2ヶ所の祭りに足を運んだ。何方も大勢の人が来ていたのだけれど、屋台の数が例年より減っていた。蛸焼きと焼き蕎麦を買った際、店のおっちゃんに「売れ行きはどうですか?」と尋ねた所、「人出は多いけれど、全体的に財布の紐が堅いねえ。本当に参っちゃうよ。」と嘆いていた。「アベノミクスで、国民の生活は豊かになった。」と何処かの政府は喧伝しているけれど、豊かになったのは一握りの国民ではないのか?
屋台の売れ行きは芳しく無かった様だが、様々な曲に合わせて盆踊りに興じている人達を目にすると、一時とはいえ、日々の憂さを忘れさせてくれる。日本には色々な行事が在るけれど、夏でいえば御盆と並び、祭りや盆踊りは廃れて欲しく無い行事で在る。
盆踊りで流れる曲を耳にすると、「夏だなあ。」と感じてしまう。花火が打ち上げられた際の音、(グラスの中の)氷がグラスに当たる音、金属バットでの打球音、そして最近耳にする機会は減ったが、風鈴の音なんていうのも夏を感じる。
個人的に“最も夏を感じる音”と思っているのは、日中の茹だる様な暑さが和らいだ夕暮れ時、林の方から聞こえて来る「カナカナカナ。」とも「キョキョキョキョキョ。」も聞こえる、非常に甲高い鳴き声。そう、日暮(ヒグラシ)の彼の鳴き声【音】を耳にすると、賑やかなイメージが強い夏の“別の顔”、即ち“賑やかさが去った後のうら寂しさ”を痛感させられ、「夏だなあ。」と思うのだ。