ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

「雷神」

2021年10月09日 | 書籍関連

**********************************************************
埼玉小料理屋を営む藤原幸人(ふじわら ゆきひと)
の元に掛かって来た1本の脅迫電話。其れが、惨劇の始まりだった。

昭和の終わり、藤原家に降り掛かった「母の不審死」と「毒殺事件」。真相を解き明かすべく、幸人は姉の亜沙実(あさみ)等と共に、30年の時を経て、因習残る故郷へと潜入調査を試みる。全ては、19歳の一人娘・夕見(ゆみ)を守るに。何故、母は死んだのか?父は、本当に「罪」を犯したのか?

村の伝統祭「神鳴
が行われた彼の日、事件の発端となった一筋雷撃。後に世間震撼させる1通の手紙。父が生涯隠し続けた1枚の写真。そして、現代で繰り広げられる新たな悲劇些細善意と隠された悪意。決して交わるの無かった運命が交錯する時、怒涛クライマックスが訪れる。
**********************************************************

道尾秀介氏の小説雷神」は、「龍神の雨」(総合評価:星3つ)及び「風神の手」(総合評価:星4.5個)に続く、「『神』シリーズ」の第3弾。

「31年前の母の不審死」、「30年前の落雷事故と毒殺事件」、「15年前の妻の事故死」と、幸人の周りで痛ましい事件&事故が、此れでもかと発生。或る切っ掛けによって30年振りに故郷を訪れる事になった幸人達の前で、“事件関係者達”が殺されて行く。其の謎を解いて行くのが、作品の

「謎解きに関わる或る人物が、幸人の故郷にた。」というのが、自分には不自然さを感じた。「其の人物の身内が、其の場所に関係が在った。」にせよ、幸人達が訪れたタイミングで其処に居たという事等、どうしても「無理が在るよな。」と思ってしまう。

「誤解が誤解を生み、そして更なる誤解を生んで行く。」というのが、「そういう事だったのか!?」という驚きを呼び起こし、そういう設定自体は面白い。でも、「或る人物と或る人物とを勘違いするというのは、年齢面を考えると、とても無理が在る。」等、上記した他にも“無理さ”を感じてしまう点がちらほら在り、そういう点が非常に気になる。又、「完全復讐出来なった。」という点で、加害者に同情を感じてしまい、結末がすっきりしない。

総合評価は、星3つとする。


コメント    この記事についてブログを書く
« ジュリーの歌ベスト10 | トップ |  歴代監督の現役時代のポジシ... »

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。