以前にも取り上げた雑誌「昭和40年男」。今月刊行されたvol.28は「俺たちが愛したおもちゃ」という特集が組まれていて、「ジャンクション」や「ニューバスケットゲーム」、「光線銃SP」等々、懐かしい玩具が一杯載っていた。
【ジャンクション】
【ニューバスケットゲーム】
【光線銃SP】
「ジャンクション」と「ニューバスケットゲーム」は我が家に在ったけれど、「光線銃SP」は当時結構良い値段だったのか買って貰えず、所有していた友達の家に遊びに行っては、光線銃を撃ち捲っていた記憶が在る。今のハイテクな玩具からすると、何ともちゃちに見える玩具だけれど、当時は夢中になって遊んでいたもの。
で、vol.28の巻末に、「型録(カタログ)で読む時代」というコラムが載っている。其処には次の写真(部分カット)が紹介されているのだが、“商品名”を御存知だろうか?
一定年齢以上の方ならば、「懐かしいなあ。家にも在ったよ。」と呟いてしまうかもしれない。一般家庭にはクローゼットなんて洒落た物が無かった1970年代、洋服を掛ける場所は重量級の箪笥だけで、其れも大人の“余所行きの服”のみという状態だった。箪笥に子供の服が掛けられているなんていうのは珍しかったのだが、そんな中、登場したのが此の商品。
合成皮革製で、写真の柄「イングランド・チェック」は、当時大旋風を巻き起こしたバンド「ベイ・シティ・ローラーズ」【動画】(当時、同級生の女の子達が夢中になっていたっけ。)のトレードマークだった「タータン・チェック」を意識した物だろう。カタログに記された「ヤング セレクション」という惹句が時代を感じるが、元記事には「当時のインテリアは重厚な感じが主だったので、此の様な、ポップな家具は革新的だった筈で在る。」というのは、其の通りだと思う。
又、今でこそ子供1人1人に個室が与えられるのは珍しく無いが、当時はそういう風潮が出始めた頃ではなかったか?個室を与えられた子供が、“自分だけの部屋”として使う象徴として、此の合成皮革製の“洋服掛けボックス”を置いたという印象が在る。
で、此の商品の名前だが、「ランジエーロッカー」というそうだ。どういう意味合いから付けられたのか全く判らないが、写真のタイプ(60cmx160cmx50cm)だと、当時の価格で6,600円となっている。
今はたんすが無い家も多いでしょう。タンスが倒れてきて亡くなった人や大怪我した人が多かった阪神大震災が契機と思います。それまでガラス張りのトラックでタンス運ぶ「花嫁トラック」を中部地方の多くで見ましたが、そのあたりを境に一切見なくなりました。景気の問題もありますが、もし新築住宅に住むなら、クローゼットですのでタンスはいらんのです。そしてクローゼットが倒れて下敷きになる人もまずいないでしょう。
当時の6,600円って、間違い無く高いですよね。元記事には「若者が2日もバイトすれば買える金額だった。」みたいな事が書いて在りましたが、其れ以上の様な気が・・・。
昔は、花嫁道具の1つだった箪笥。其れも、桐の箪笥なんかは超高級品でしたね。我が家にも親が若かりし頃に買った巨大な箪笥が在りますが、地震での倒壊も然る事乍ら、如何せん襤褸家ですので、「自重で床が抜けたりしないだろうか?」という心配も在ります。出来る事ならば、処分したいんですけどね。
我が家は父親が合理的人だったのか、家を建てるときに部屋に凹みをつけていてその凹みにちょうど母親の嫁入りで買ったらしき箪笥が入るように設計されておりました。
だからクローゼットみたいな状態です。
(ただ、借家だったころはあの箪笥の置き場所なんかないはずだからどこに置いてたんだろうか???)
ほかの家の人たちは一体どうしてたんでしょうかねえ。
箪笥が上手く収まる様、部屋に敢えて凹みを付けさせていたというのは、合理的と言えば合理的なのですが、箪笥を買い替えた時、サイズが違ったりすると厄介ですね。
扉が付いた馬鹿デカいTV等、昔は「大きい事は良い事だ♪」を率先した様な、巨大な家具や家電製品が多かった。箪笥もそんな1つで、可成りの場所を取っていましたね。