俳優の高倉健氏が悪性リンパ腫にて、10日に83歳で亡くなっていた事が明らかとなった。「此の時期って、大物が亡くなるイメージが在るなあ。」と思って調べてみると、2009年11月10日には俳優の森繁久彌氏(此の日、森繁氏の訃報が流れた後、「『リンゼイ・アン・ホーカーさん殺害事件』で逃亡中だった容疑者が逮捕された。」という速報が飛び込んで来たのが忘れられない。)が、そして2012年11月10日は女優の森光子さん(「森繁氏と同日に亡くなったんだ・・・。」と、当時驚いたもの。)が亡くなられていた。昭和を代表する3人の俳優が、奇しくも同じ「11月10日」が命日となった訳だ。
本業で在る筈の俳優業はさっぱりで、私生活を無闇矢鱈と切り売りして、ヴァラエティー番組に出捲っている様な「自称:俳優」が最近は珍しく無いけれど、高倉氏は「私生活を見せない。」という点からも、“昭和の大俳優”の香りを残した稀有な人だったと思う。
個人的には、彼が出演している映画を見る機会は殆ど無く、全てを通して見たのは「新幹線大爆破」、「動乱」、「八甲田山」、「南極物語」、「単騎、千里を走る。」位だと思う。正直言って、好きでも嫌いでも無い俳優だったけれど、登場するだけで独特の存在感を示せる俳優だったのは確かだ。
昔、石川県に「美川町」という町が在った頃、「美川 県一の町」と書かれた大看板が建っていて(今は撤去された様だ。)、見掛けた時には「美川憲一氏の名前に引っ掛けたのかなあ?」と思い、笑ってしまった事が在る。高倉健氏にも似た様な思い出が在り、今から10数年前だったろうか、福岡県を旅した際、「高倉軒」という店名のラーメン屋を見付け、矢張り笑ってしまった。
一昨年の兄・納谷悟朗氏に続き、一昨日には声優の納谷六朗氏が82歳で亡くなられた。高倉氏といい、“昭和という時代”を思い出させてくれる人々が、次々と鬼籍に入られるのは寂しい事だ。合掌。
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「年賀葉書:羊が編み物→マフラーを首に・・・12年掛け完成」(11月17日、毎日新聞)
未年の2015年の御年玉付き年賀葉書に印刷された羊のデザイン。「何処かで見覚えが。」と記憶を辿れる人は少ないと思うが、実は12年前の未年の葉書と同じデザイナーによる「続編」だったと、インターネットで話題になっている。
前回の2003年の未年は、料金を示す左上の「料額印面」の羊が編み物をしている姿だったが、今回は完成したマフラーを首に巻き、編み棒を持っている。
日本郵便によると、12年越しの物語が実現したのは、当時のデザインを手掛けた星山理佳さん(40歳)の発案。星山さんによると、前回も編み物をする羊の他に、消印を示す年賀マークを毛糸、葉書下部の籤番号の絵柄をマフラーにしたら話題になり、構想を温めて来たと言う。
日本郵便は年賀葉書の販売サイトで「編み掛けだったマフラーが完成しました。」とPR。ネットでは「粋だね。」、「12年後が楽しみ。」等の反応が広がっている。
2004年をピークに、年賀葉書の発行枚数が減り続ける日本郵便にとって、思わぬ福音?星山さんは「気付いてくれた方が居て嬉しい。デザインを切っ掛けに、年賀葉書に興味を持って貰えたら。」。
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「4年前、総航程約60億kmに及ぶ長旅を終え、無事地球に帰還した小惑星探査機『はやぶさ』のニュース。」もそうだったが、「先日、総航程約60億kmの旅を経て、チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星に着陸機『フィラエ』を投下した彗星探査機『ロゼッタ』のニュース。」にも感動させられた。「長い期間を掛けて“結果”を残す。」というのに心揺さぶられてしまうのだが、今回の「12年の時を超えて、料額印面に続編図柄が描かれた。」というのも、「良いなあ。」と思ってしまう。