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「となり町戦争」 総合評価:星2つ
「バスジャック」 総合評価:無し
「失われた町」 総合評価:星2つ
「鼓笛隊の襲来」 総合評価:星3つ
「廃墟建築士」 総合評価:星3.5個
「刻まれない明日」 総合評価:星2つ
「コロヨシ!!」 総合評価:星3つ
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「『日常的な光景』と思いきや、実は『非日常的な世界の光景』だった。」、そんな不可思議な世界観を堪能させてくれる作家・三崎亜記氏。2004年に「となり町戦争」で文壇デビューして以降、昨年迄に上記の7作品を上梓しており、其の全てを自分は読了している。其れを踏まえて改めて思うのは、「三崎氏って、本当に不思議な作家だなあ。」という事。と言うのも、自分の総合評価(「バスジャック」の総合評価が無いのは決して「評価に値しない。」という訳では無く、たまたま総合評価をし忘れた為で在る。今総合評価を下すならば、星3つという感じかと。)を見て戴ければ御判りの様に、平均点(星3つ)未満の作品が3作品も在り、後は1作品を除いて全て平均点という結果にも拘らず、同氏の新作が上梓されるとついつい手に取ってしまうからだ。何故か読みたくなってしまう、奇妙な魅力を持った作風。
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数千人の人々を乗せて海を漂う“団地船”、永遠に朝が訪れない町、“生態保存”された最後のニュータウン・・・喪失、絶望、再生-もう1人の“私”が紡いで行く、滑稽で哀しくて、少しだけ切ない9つのストーリー。
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先日読了した三崎氏の作品「海に沈んだ町」は、「失われた町」及び「刻まれない明日」に連なる「町シリーズ」という位置付け。9つの短編に登場する町はどれもミステリアスなのだが、読み終えた後に残る思いは其れ其れ異なる。「遊園地の幽霊」ではホンワカとした思いを、「ペア」では「え?どういう事?」という疑問を、「橋」では何とも言えない不安定さを、「ニュータウン」では「『非日常的な世界の光景』の様で、実は『日常的な光景の裏側』を隠喩しているんだなあ。」という思いを・・・といった感じ。特に印象に残ったのは「団地船」で、「こういう結末が待っていたのか・・・。」と狂おしい程の切なさを覚えた。此の短編だけで言えば、「総合評価は星4.5個を与えても良い。」と思った程。
全体のバランスも良く、又、使用されている写真はどれも印象的。三崎作品の中では、最も高い評価を与えられる。総合評価は星4個としたい。
「となり町戦争」 総合評価:星2つ
「バスジャック」 総合評価:無し
「失われた町」 総合評価:星2つ
「鼓笛隊の襲来」 総合評価:星3つ
「廃墟建築士」 総合評価:星3.5個
「刻まれない明日」 総合評価:星2つ
「コロヨシ!!」 総合評価:星3つ
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「『日常的な光景』と思いきや、実は『非日常的な世界の光景』だった。」、そんな不可思議な世界観を堪能させてくれる作家・三崎亜記氏。2004年に「となり町戦争」で文壇デビューして以降、昨年迄に上記の7作品を上梓しており、其の全てを自分は読了している。其れを踏まえて改めて思うのは、「三崎氏って、本当に不思議な作家だなあ。」という事。と言うのも、自分の総合評価(「バスジャック」の総合評価が無いのは決して「評価に値しない。」という訳では無く、たまたま総合評価をし忘れた為で在る。今総合評価を下すならば、星3つという感じかと。)を見て戴ければ御判りの様に、平均点(星3つ)未満の作品が3作品も在り、後は1作品を除いて全て平均点という結果にも拘らず、同氏の新作が上梓されるとついつい手に取ってしまうからだ。何故か読みたくなってしまう、奇妙な魅力を持った作風。
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数千人の人々を乗せて海を漂う“団地船”、永遠に朝が訪れない町、“生態保存”された最後のニュータウン・・・喪失、絶望、再生-もう1人の“私”が紡いで行く、滑稽で哀しくて、少しだけ切ない9つのストーリー。
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先日読了した三崎氏の作品「海に沈んだ町」は、「失われた町」及び「刻まれない明日」に連なる「町シリーズ」という位置付け。9つの短編に登場する町はどれもミステリアスなのだが、読み終えた後に残る思いは其れ其れ異なる。「遊園地の幽霊」ではホンワカとした思いを、「ペア」では「え?どういう事?」という疑問を、「橋」では何とも言えない不安定さを、「ニュータウン」では「『非日常的な世界の光景』の様で、実は『日常的な光景の裏側』を隠喩しているんだなあ。」という思いを・・・といった感じ。特に印象に残ったのは「団地船」で、「こういう結末が待っていたのか・・・。」と狂おしい程の切なさを覚えた。此の短編だけで言えば、「総合評価は星4.5個を与えても良い。」と思った程。
全体のバランスも良く、又、使用されている写真はどれも印象的。三崎作品の中では、最も高い評価を与えられる。総合評価は星4個としたい。
