進化

「麒麟の首は何故長いのか？」に関しては古今東西、様々な説が唱えられて来た。此方に主要な説が載っているので詳細を読んで戴ければと思うが、紹介されているのは次の５つの説だ。

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①　天地創造説
「神が麒麟を『首の長い動物』として作った訳で、元から長かった。」とする説。化石の研究から太古の麒麟の首が短かった事は明らかとなっており、「聖書に載っているから。」という理由だけで成立している此の説には無理が在る。

②　用不用説
「高い所に在る木の葉を食べようと何代にも亘って努力した結果、麒麟の首は伸びた。即ち、多用する器官は発達し、其の結果（獲得形質）は遺伝する。」という説。獲得形質が具体的に、どういう形で遺伝するのかが、現代科学では説明出来ない。

③　自然選択説
麒麟の中に突然変異として「首の長い個体」が生まれ、其れが生存競争を勝ち残って行く上で有利だった為、次第に其の子孫が増えて、やがて首の長い麒麟ばかりになった。」とする説。麒麟の首が長くなって行く過程での、中途半端な首の長さの麒麟の化石が見付かっておらず、此の説も疑問。

④　棲み分け進化説
「麒麟は首を長くする事によって、他の種と棲み分けが出来た。従い、一斉に首が長くなった。」とする説。「種は変わるべき時に変化する。」と言うだけでは、科学的理論として薄弱。

⑤　ウイルス進化説
「麒麟達の間に『首が長くなるウイルス病』が蔓延し、宿主細胞のＤＮＡに此のウイルスが組み込まれる事で、以後は首の長い麒麟ばかりが生まれる事になった。」とする説。此の説を裏付けるに足りる報告が無いのが、ネックとなっている。
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リンク先の方も書いておられるが、上記の説の中では自分も「ウイルス進化説」が最も理に適っている様に思う。

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「天敵の御蔭で左巻きに　蝸牛進化の謎解明」（１２月８日付け東京新聞【夕刊】）

蝸牛の殻は元々右巻きなのに、左巻きに進化した種が存在するのは、右巻きを好んで食べる天敵のヘビの御蔭とする説を東北大の細将貴研究員（進化生物学）等のグループが纏め、８日、英科学誌ネイチャーコミュニケーションズ電子版に発表した。

細さんは「天敵の存在が種を分化させている事を実証出来た。生き物の進化を考える上で興味深い。」と話している。

左巻きの蝸牛は、右巻きと交尾し難い為、突然変異等で生まれても代を継続出来ないと見られ、理論上は存在自体が謎だった。

グループは、東南アジアや沖縄県の石垣島等に生息するセダカヘビの仲間が、右巻きを効率良く食べられる特殊な歯を持つ事に着目。蛇の居る地域と、左巻きが存在する割合を文献等で調べた。
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面白い研究結果だ。上記の５説で言えば、今回のケースは「用不用説」に近いという事になるのだろうか？それとも「自然選択説」か？