8年前の記事「悪霊払い」のコメント欄に記したが、「西村京太郎氏の作品に京都を舞台にした物が在り、其の中に『京都在住者には、胡瓜を食べない人が結構居る。胡瓜を輪切りにした際、其の断面が(京都の)八坂神社の神紋に酷似しており、そんな胡瓜を口にするのは畏れ多い事と感じているから。」といった趣旨の文章が在ったので、生粋の京都人で在る知人に確認した所、『少なくとも自分は胡瓜を食べるし、そういう話を周りで聞いた事が無い。』という事だった。」という経験を有している。第三者からすると“常識”と思い込んでいる事柄が、当事者には「常識でも何でも無いんだけどなあ・・・。」というのは、結構在る事なのかもしれない。
もう大分昔になるけれど、生まれも育ちも大阪の人間と、飲む機会が結構在った。何度か飲んで仲良くなった頃、彼が口にする或る単語の意味が、一瞬理解出来なかった事が在る。其れは「ツレ」という単語で、話している内に漢字では「連れ」と記し、「友達や恋人等、親しい相手を指す単語。」なのだと気付いた。「関西在住者以外にも、『ツレ=親しい相手』という認識が広まった今。」となっては、笑い話となってしまう経験だろう。
今日の丑三つ時、テレビ朝日の「まとめないで!!」【動画】を見ていた。此の番組を見るのは初めてだが、「○○は、XXだ。」という十把一絡げ的な決め付け(「外国人は、納豆が嫌い。」等。)に反論する内容の様だ。今回は“東京在住の関西出身者”4名をゲストに呼び、「『関西人』でまとめないで!!」というテーマの後半戦。「『東京の人は冷たい。』と直ぐ言う。」、「『探偵!ナイトスクープで遣ってた。』と直ぐ言う。」、「此処ぞという時には、関西弁を使う。」、「『〇〇と一緒にしないで。自分が住んでいるのは同じ△△でも、地域としてはXXだから、〇〇とは違う。』の様に、“地域”に強い拘りと持っている。」等々、関西人に付いての一般的なイメージに対し、4人が反論していた。
非常に興味深い内容だったのだが、最も意外だったのは「“オカン”と言うのは、外だけ。」という点。ゲストMCのビビる大木氏が「えっ、そうなの!?」と驚いていたけれど、自分も同様だった。
ゲストとして出演していたロッチのコカドケンタロウ氏曰く、「(番組出演時を含め)外では(母親の事を)“オカン”と呼んでいるけれど、家では普通に“御母さん”とずっと呼んでいる。」と。そういう関西人は少なく無い様だ。
「関西人は皆、母親の事を“オカン”と呼んでいる。」という思い込みは、明石家さんま氏も在るだろうけれど、一番はダウンタウンの存在が大きいのではないだろうか。彼等が自分の母親の事を“オカン”と屡々口にしている事から、そういう思い込みが出来上がってしまった様な気がする。勿論、そういう呼び方を家庭内でもしている関西人が、居ない訳では無いのだろうが。
人に母のことをいうときは
「ワシの母親が」
と、いいます。私の一人称は「ワシ」です。
妻のことは
「ワシのヨメハン」といいます。
ダウンタウンが多用する事で、「関西人の殆どは、自分の母親の事を“オカン”と呼ぶ。」という思い込みが在りましたけれど、雫石様の場合もそうじゃ無いという事で、関西の中でも、特定の地域で多用される単語なのかもしれませんね。
“ワシ”、自分の中では「広島の方で使われている一人称。」というイメージが在ったのですが、以前見た番組内で調査結果が発表されていて、大阪でも使われている事を知り、「そうなんだ。」と意外な思いが。でも、雫石様が御自身のブログの中で此の一人称を良く使われているのを拝見し、「本当だったんだなあ。」と思った次第です。
若い頃からSFサークルやっていたのですが、関西各地の友人と話していてもそんな言葉を聞いた記憶がありません。
一人称の「ワシ」を使う人は、まわりにも結構いますが、概して自我の強い人という印象があります。
漢字で書くと「儂」ですから、個性の濃い人なんでしょうか(笑)。
悠々遊様の周りでも“オカン”という単語を使われていなかったとなると、益々特定の地域だけの単語という感じがしますね。
“ワシ”という一人称、良く良く考えると実際に使っている場面を見聞きした事は無いのだけれど、カープの山本浩二氏が口にしているイメージが在ります。「職人肌で、自分という物を確り持っている人が使う一人称。」という感じが在ります。そう言えば、“ワイ”という一人称も在りますね。此れもイメージですが、「じゃりン子チエ」の世界で使われていそう。