福岡・大牟田『アロマサロンHijiri』 と『 Hijiri+』の日々

~教室と制作活動の記録と日々のあれこれ~

アロマの歴史をひもとくと・・・

2011-04-18 | アロマのいろいろ話
人類は大昔から、植物の芳香を祭祀・儀礼・治療・美容に利用してきました。
エジプトでミイラ作りに防腐効果のある乳香(フランキンセンス)や
没薬(ミルラ)などの香料が用いられていたのは有名なお話

芳香植物の利用は 中世ヨーロッパの僧院医学、イスラム圏のアラビア医学を
はじめ 世界のあちこちで独自に発展し、近代医学が発達する以前の
人間の健康を担ってきました。

1920年代初頭、南フランスのプロバンス地方において、香料の研究者であった
ルネ・モーリス・ガットフォセは実験中に手に火傷を負い、
とっさに手近にあったラベンダー精油に手を浸したところ
傷の治りが目ざましく良かったことから、精油の医療方面での利用を
研究し始めました。
彼は1928年に研究の成果を学会で発表し、『芳香療法(原題Aromatherapy)』
という本を出版します。
これが『アロマテラピー』という言葉の始まりです。

フランスの医学博士ジャン・バルネは精油を使った医療をインドシナ戦争や
第一次世界大戦の戦地で負傷兵たちの治療に実践して功績をあげ、
1964年に『ジャン・バルネ博士の植物=芳香療法』を著し
アロマテラピーの認知度をあげます。

一方、オーストラリア生まれのマルグリット・モーリーは、
アロマテラピーを体の治療にとどめず、心のリラックスや美容方面にも
活用できる技術として研究し、イギリスに伝えました。

このため、現在のアロマテラピーには大きく分けてフランス系とイギリス系の
二つの流れがあります。

フランス系のアロマテラピーは医師の指導のもと精油を内服するなど、
医療分野で活用されています。
一方、イギリス系のアロマテラピーはアロマセラピストと呼ばれる
専門家によって施されるなど、医療とは区別され、心身のリラックスや
スキンケアに活用されています。

日本で 現在広がっているのは イギリス流アロマテラピー です。
アロマは医療行為とは認められていません。
でも 最近は 『補完医療』『代替医療』
医療を手伝うもの、補うもの として 少しずつ アロマの効果の
研究が進められていて 病院でも利用されるお医者様が
増えてきているのも事実。

どう広がっていくのか 個人的に とっても楽しみです。



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