VERMINES/INFESTED
2023年
フランス
106分
ホラー/パニック/ドラマ
劇場公開(2024/11/01)
監督:
セバスティアン・ヴァニセック
脚本:
セバスティアン・ヴァニセック
出演:
テオ・クリスティーヌ・・・カレブ
ソフィア・ルサーフル・・・リラ
フィネガン・オールドフィールド・・・ジョルディ
ジェローム・ニエル・・・マティス
リサ・ニャルコ・・・マノン
<ストーリー>
パリ郊外のアパートに暮らすエキゾチックアニマル愛好家のカレブ。ある日、カレブは知り合いが経営する雑貨店で珍しい毒グモを手に入れる。
クモに、殺される。
―感想―
蜘蛛クモ大パニックホラー。
大袈裟過ぎるモンスター級ではなく、子蜘蛛から適度なサイズの蜘蛛までバリエーション豊か。
間を開けて暗闇からわらわらと現れて大群で襲ってくる場面は蜘蛛版ゾンビて感じがするし、建物の中という閉鎖空間での逃げ惑う姿にはスリルを追求していて非常にハラハラさせられる。
何処か『エイリアン2』を彷彿とさせる蜘蛛の糸でぐるぐる巻きにされた住人の描写も不気味過ぎていい。
主人公である自分には厳しく他人には優しいカレブが怪し過ぎる雑貨店で購入した毒蜘蛛、これが管理の甘さから逃げ出し一気に大量増殖。
逃げるか建物の中に留まるかで言い争っている短時間で一瞬にして蜘蛛だらけと化すアパート。
もうこの一言「ヤバい」が全てを物語っておりますね、脱出無理だろ、と観ている俺ですらも不安に蝕まれる絶妙な一言だわ。
絶望を味わってみたいか?
こんなん実際目にしたら腰抜かす自信しかないわ俺。
事の発端となったカレブは他人事みたいな態度取っていてイラッとしたが、終盤己の口から非を認めていたので許した(笑)。
「誓うか?」
「俺は誓わない」
「誓うか?」
「俺に誓わせるんじゃねえ!」
こんなやり取りがしょっちゅう出て来る理由、ちゃんとあります。
頑なに「誓わない」理由、あーそういう事でか!と納得。
ちょっとした過ちによって縺れてしまった友情、それを修復したいと思ってはいるが意固地になって口には出せない自分への苛立ち。
こられの延長が「誓わない」理由に繋がっており、そしてエンディングにて写真の裏に記載された文字で明確な答えとして提示された時、妙にウルッとくるものがあったなあ。
男同士の友情、時には面倒臭く、時には小恥ずかしいんだよな、同じ男として何か分かるわ~それ。
俺個人としては凄く楽しめた作品でしたね、兎に角、小さな穴があれば何処からでも侵入してくる蜘蛛が猛烈に怖い。
中々希望の光へと導かれない展開と、行く先々で遭遇する蜘蛛の大群に胸のドキドキが鳴り止まず、カレブを中心とした仲間達の奮闘にも終始目が離せなくなりました。
盛り上がりとしてのピークは地下駐車場へと続く通路を光(蜘蛛の弱点)を頼りに通り抜けようとするシーンでしょう。
結果的に駐車場には入れて貰えず又(蜘蛛の群れの中を走り抜けて)戻る、という流れが犠牲者を生む事にも繋がって強い緊張感を抱かされるという点でも秀逸。
只一つ難点を上げるとするならば、その仲間の一人に警官のねえちゃんが居るのだが、こいつがしつこい位、うるさい(-_-;)
ずっと「私が助けに行く!」と叫び続けるものだから、正直行かせてやれよ、うるせえよこの女、と思ってしまったのが減点(一番冷静にしなきゃいけない警官が一番ヒステリックになっちゃいかんだろ)。
それでも星4つは付けたいね、夢中になって観れたから俺は。
評価:★★★★
25/04/06DVD鑑賞(新作)
レンタル開始日: 2025-04-02
メーカー: アルバトロス
情報<横浜フランス映画祭2024>
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