2014年
日本
120分
ドキュメンタリー
劇場公開(2014/07/04)
監督:
高橋栄樹
製作:
北川謙二
企画:
秋元康
撮影:
高橋栄樹
出演:
AKB48
<ストーリー>
「AKB48の看板」と言われる大島優子が卒業し、大きな岐路に立つAKB48グループ。芸能界のメインストリートを突っ走る少女たちの汗と涙に濡れた日常を、焼き付けるように活写する。
-感想-
相変わらず編集が上手いと言うか、見せ方が上手いと言うか。
2時間もありながら、全くダレさせないのは流石ですわ。
まぁ少なからずとも私がAKBファンだというのはあるかとは思いますけれども。
何より私にとっても驚きを隠せなかったのが優子の卒業。
NHK紅白にて突然の卒業発表には「マ・・・マジか・・・」と親の目も気にせず呟いてしまった。
神推しでしたからね。
優子に出会ってAKBに興味を持ったのも事実。
色んな若い子が新しく入ってきても、一途に優子だけを追い掛け応援してきました。
それだけ私の中ではあっちゃんよりも優子の存在価値は大きかったんですよ。
なんだろうなぁ、何時も明るく優しく他メンバーを気遣い、ファンを楽しませる優子の時には真剣に、時には笑顔で振舞う姿や表情に惹かれてたんやろね。
歌番組にしろ、バラエティ番組にしろ、優子を見かけると物凄くハッピーな気分になれる。
そんなファンを元気付かせてくれる魅力が優子にはあったし、それが彼女の持ち味でしたから、卒業によってAKBの一員としての優子のそんな素敵な姿が見れなくなるのかと思うと、悲しさと寂しさで卒業発表から数週間は動揺が収まりませんでした。
でも、発表時には一切涙を見せず、最後まで笑顔で歌いきった所は優子らしいなと感心させられるものはあったよね。
台風の影響で先延ばしになってしまった卒業コンサート。
「最高の環境で優子を送り出してあげたい」
たかみなの言葉は胸に響いたなぁ。
その言葉通りに絶好の晴天に恵まれての今度こそ本当に最後の卒業コンサート。
直に観に行く事は叶わなかったけれど、色んなサイトで動画や画像を観て、雰囲気だけは味わえました。
コンサート終盤にAKBグループ全員と握手や言葉を交わしたりして、お別れの挨拶をするという演出も、それだけ多くのメンバーからも愛され尊敬されていたという証拠から生まれた優子ならではの粋な計らいだったんだろうな。
現に優子と最後のお別れをする古メン、新メン、他店メン、殆どのメンバーが笑顔になっている辺りを見ても、優子の人柄の良さが伺えます。
「好きです!」
「頑張って下さい!」
「何時でも劇場へ遊びにおいで」
涙ではなく激励と親しみを込めて優子の元へ寄るメンバーに、ニッコリと微笑みで返す優子の温かみのあるねぎらう姿にはホッコリさせられました。
ファンの有志により緑色のサイリウムで会場全体が草原のようになり、その上を優子が感謝を伝えながらゆっくりと移動する演出が何とも美しい事よ。
こうやって盛大にメンバーやファンから送り出して貰えて、優子自身も大変嬉しかった事でしょう。
私からも改めて、AKBファンの一人へと導いてくれた優子に
「ありがとう!!」
これからのドラマや映画での活躍に期待しています。
出来る限り観るように努力するからね!
AKBグループ全員に加えファンに対しても激震が走ったのが「大組閣」。
所謂、一旦チームを全て解散させて、もう一度作り直しましょうというもの。
これには流石にファンも激怒。
そんな事したら、これまで築き上げてきたそれぞれのチームのカラーが無くなってしまうじゃないか!!
私もNMB支配人に抗議しました。
そういうのは本店だけでやってくれ、支店までも巻き込んで滅茶苦茶にしないでくれ、と。
あ、この時は優子の卒業発表の後だったので、私の中では完全にグループ推しがAKBからNMBへと移っていました。
今この記事を書いている時点ではもうすっかり今のチームに慣れちゃってますけれど、「大組閣」が行われた当日は、余りにもファンの気持ちを無視した理不尽なメンバーの移動に怒りを通り越して呆れ果ててしまいました。
何処に行かされるか何も知らされていないメンバー達。
喜びあり、驚きありでしたけれど、思ってもいなかったチームへの移動を命じられたメンバーの子の辛さは相当なものだったんじゃないでしょうか。
NMBへと移籍になったれいにゃんの様に前向きに捉えている子も居る中、SKEへの移籍を告げられたカレンの気持ちの葛藤が本編で大きく取り上げられていました。
行きたい気持ちはある。
けれど、家族の事を考えるとそれを否定しなければいけない自分も居る。
こんないたいけな少女にここまで苦悩させる運営サイドの無慈悲さと言ったらもう・・・腹立たしいわ。
結局カレンは家族の事も考え移籍を拒否し、AKBに残る事になる訳ですが、彼女の英断には素直に「自分でそうしたいと決めたのなら、それでエエんよ」と頭をなでなでしたくなっちゃった。
子供にこういう苦しい思いをさせちゃいかんよ、運営さん。
大人の勝手な判断だけで、あちこち移動させられたら堪ったもんじゃないわな。
また懲りずに2度目の「大組閣」を何時かやるかもだけど、もう少しメンバーの意見にも耳を傾けて、それらをしっかりと反映させた「組閣」をやって下さい。
それならば、メンバーもファンも納得でしょ。
サプライズも大事だけど、悲しい涙を見せるサプライズはいらん!
皆が笑顔で涙を流すサプライズならどんどんやってくれ。
そして、違う意味で次にメンバーやファンに衝撃を与えたのが、一人のキチガイによる握手会での傷害事件。
速報テロップがTVで流れた時はかなり焦った。
直ぐに詳細を知りたくて片っ端からネットを見回りました。
どのメンバーが襲撃されたのか、命は大丈夫なのか、犯人はどんな奴なのか。
少ししてTVニュースでも大きく報道されるようになり、事件の詳細が明らかになっていき、被害を受けたのはあんにんとりっちゃんだと言うのが分かり、そして心と体に大きな消えない傷は負ったものの、命は無事だというのも分かってホッと胸を撫で下ろしました。
一時は入院していた2人が退院し、復帰に向けて自宅で療養している間も、メンバーやファンは不安と心配で一杯でした。
だってさ、訳の分からないキチガイ野郎にいきなり刃物で切りつけられたんだよ?
ちょっとやそっとでは、気持ちの整理がつかないでしょ。
私も2人の精神的なダメージが大きくて本当に復帰なんて出来るんだろうかと、気持ちが落ち着きませんでした。
東北の方々もかなり心配されたようですね。
AKBは毎年、被災地訪問をしています。
被災者の方々を歌と笑顔で励ましていたメンバーが、今、恐怖に怯え、悲しみの底に沈んでいる。
今度は我々がメッセージで励ます番じゃないのか!?
この東北の方々のお気持ちには心から感動しました。
これこそ日本人にある「思いやり精神」ですよね。
こういうのを観ると、あぁ自分も日本人として生まれてきて良かったなぁとつくづく思いますよ。
そんな悲しみを背負いながらも開かれた選抜総選挙。
当然ながらあんにんとりっちゃんの姿はそこにはありませんでした。
ファンの熱い応援もあり、順位を上げたあんにんとりっちゃん。
この結果に2人とも自宅で喜んでいるだろうな、と私も温かい拍手を贈っていたら、なんと!あんにんが電話でのサプライズ参加。
「私は元気です!」
ウルッときた。
あんにんの元気そうな声が聴けて、思わず目頭が熱くなってしまった。
そしたら今度はりっちゃんが、会場に姿を現してくれた!!
ここはもう、涙が抑え切れずボロ泣きですわ。
りっちゃんらしいおバカなコメントも挟みつつ、「絶対に負けません!必ず帰ってきます!!」その強い決意に、おっさんの私は完全に敗北です。
私なら心が折れて、卒業しそうですもん。
あんにんもりっちゃんも凄いな、まだ傷は癒えてないのに、笑顔でファンやメンバーに感謝の気持ちを伝えられるなんてアイドルとしても人としても立派過ぎるだろと、何か嫌な事があると直ぐに落ち込んでしまう自分が恥ずかしくなってしまったよ。
今時の女の子はそこら辺の男よりも断然強いわ。
私も見習わないと駄目だな、と2人の声や姿に勇気付けられました。
今現在、2人とも元気に劇場復帰し、TV等にも出ています。
けど、体の傷跡ははっきりと残っています。
それを観る度に、握手会のやり方等、絶対に疎かにせず、誰もが笑顔で接し得る本来にある「会いに行けるアイドル」の状況が作れる様、この事件を教訓に運営サイドは徹底した管理をお願いしたいものです。
この年、総選挙の頂点に立ったのは、前年の1位さっしーを追い抜いて、AKBグループ内では超アイドル的存在であるまゆゆでした。
優子卒業後、これからAKBの顔となるのは認知度から考えてもまゆゆが妥当。
まゆゆがAKBの顔となる事で再び清純アイドルグループの王者として、音楽業界を盛り上げていってくれるはず。
そんなまゆゆの背中を見ながら、ドラフト生を含めニューフェイスのメンバーや次世代のメンバーが大きく成長し、まだ先にあるAKBの新時代を彼女らの力によって築き上げていって欲しいものですね。
総評として、今作は優子卒業をメインにし過ぎていて、他の出来事が全体的に短いと感じました。
優子推しの方はある程度の満足感が得られたかもしれませんが(私もそうです)、AKBのドキュメンタリーとして観ると、過去の3作品と比べれば、舞台裏の映像はあるものの、過去作程の衝撃的なものが出てこなかった事に残念さを抱きました。
「裏ではこんな事が起きてたのか!?」そういう驚きが前3作にはありましたが、今回は何処かで観た事のある映像の繋ぎ合わせという書き方が悪いかもですが、ファンからすれば新鮮味が薄いってのは思いましたねぇ。
優子卒業はAKBにとっては確かにターニングポイント的な出来事には違いないのですが、少し優子に関して時間を使い過ぎかなと、そこだけが優子推し以外のファンを考えると作品として惜しい気もします。
えー因みに前述したように、優子卒業した今、AKB本店には興味が薄まり、地元関西である支店のNMBが私の最もな推しグループになっております。
来年はNMBのドキュメンタリー映画が公開される予定になっていて、各グループそれぞれのドキュメンタリー作品も公開されるのですが、一番の楽しみはNMBであります。
NMBは可愛くてお笑いに長けていて面白い子ばかりなので、応援していてすっげぇ楽しいです。
2014年12月現在の私の1推しは白間美瑠(NMB48チームM)
2推しは薮下柊(NMB48チームB2)
3推しは渋谷凪咲(NMB48チームB2)
AKBでは加藤玲奈のみ好き。
SKE興味無し。
HKTでは指原莉乃、宮脇咲良、兒玉遥、矢吹奈子の4名が好き。
乃木坂は生田絵梨花のみ。
評価:
★★★☆
14/12/26DVD鑑賞(新作)
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レンタル開始日:2014-12-03
メーカー:東宝
オフィシャル・サイト
関連作:
『DOCUMENTARY of AKB48 to be continued 10年後、少女たちは今の自分に何を思うのだろう?(2010)』(第1弾)※個人的評価:
★★★★
『DOCUMENTARY of AKB48 Show must go on 少女たちは傷つきながら、夢を見る(2011)』(第2弾)
『DOCUMENTARY OF AKB48 NO FLOWER WITHOUT RAIN 少女たちは涙の後に何を見る?(2013)』(第3弾)
『DOCUMENTARY of AKB48 The time has come 少女たちは、今、その背中に何を想う?(2014)』(第4弾)