PAWN SHOP CHRONICLES
2013年
アメリカ
113分
アクション/犯罪/コメディ
R15+
劇場公開(2014/01/18)
監督:
ウェイン・クラマー
『ワイルド・バレット』
製作:
ポール・ウォーカー
製作総指揮:
ウェイン・クラマー
出演:
ブレンダン・フレイザー:
リッキー
イライジャ・ウッド:
ジョニー
ヴィンセント・ドノフリオ:
アルトン
ペル・ジェームズ:
シンディ
シャイ・マクブライド:
ジョンソン
マット・ディロン:
リチャード
ポール・ウォーカー:
ロウドッグ
<ストーリー>
田舎町の小さな質屋を中心に、一癖も二癖もある男たちが繰り広げる3つのイカれたエピソードがハイテンションに描かれていく。
失ったものは取り戻せ! 取り戻せないものは奪い尽くせ!
-感想-
とあるサイトの評価採点がえらく低く投稿レヴューも「面白くない」というものが多かったので(まぁぶっちゃけて言うとこの作品、ツタヤ限定なんでそこのサイトなんですけどね)、それらを鵜呑みにして面白くない映画なんだ、でも私が好きな
『ワイルド・バレット』の監督とポール・ウォーカーが再びタッグを組んで作り上げた作品だけに、言うほど酷くないんじゃねぇか?とちょっぴり期待を持って借りたのだが、なんだよ!やっぱり面白いじゃねぇか!
人の意見って余り真面目に受け止めるもんじゃねぇな。
で、この映画。
完全にコメディです。
ゲラゲラ笑うものじゃないけど、ニヤリとする部分が多い。
【ここからは完全ネタバレ!!これから観ようと思っている人は読まないで頂戴!】
とある質屋を中心にした3つのエピソードで構成された作品で、一つ目はある3人組が強盗を働こうとする話。
仲間の一人が勘違いで別の仲間の車に轢かれて半分死に掛けに。
まぁいいや、と残り二人が拾ったクロスボウを持って(本当はショットガンを持って実行する手はずだったのだが、死に掛けの男が車のガソリン代が無いからと質屋に売ってしまった)強盗に入る場所が、ヤク製造場所。
そうこの2人、極度のヤク中。
金がないから押し入って奪おうとする計画を立てたものの、相手も銃を構えて挑発してきたものだから、クロスボウなんかで勝てるかよ!とあたふたし出す。
このヤク製造人がこいつ。
終始ガスマスクを装着しているから誰が演じているのか全く分からないが、実はノーマン・リーダス。
顔見せないなら誰が演じても一緒やんと思うかもしれないが、ノーマンだからこその銃の構え方とか、ピンチには丸で動じない姿等にカッコ良さがあるから、これはこれで正解。
3人が睨み合っている中、死に掛けていたもう一人の仲間が復活して、誰か知らん渋いおっさんから貰ったショットガンを装備して乱入。
派手に撃ち合いが勃発し、弾がガスボンベに命中して製造所が豪快に爆発!
ここで二つ目の話へと移る。
この一つ目の話で一番噴出し笑いしたのが、一人は目出し帽で顔を隠したのに、ふと横を見るとポール・ウォーカーはピエロのマスクだった、ていうシーン。
この一連の流れは本当に笑った。
次二つ目。
ハネムーンで旅行中のカップルが質屋に立ち寄り、夫がそこで失踪した元妻の指輪を見つける。
これを誰から買ったんだ!と質屋の店主に詰め寄り聞きだした所で、新妻ほったらかして、夫は突然姿を消した元妻の居所を知る為に、あちこちで情報を聞き出しながら、最終的にある男の家へと辿り着く。
夫を演じるのはマット・ディロン。
彼が男の家に入ると、その男は自身が誘拐したと思わしき女とセックスしている映像をTVで観ながらナニをシコシコしている。
いきなりそんな現場に遭遇(笑)。
勿論TVにはボカシ付き。
ふと冷蔵庫の扉に目を向けると、無数の女性の写真が貼ってあり、その中に元妻の写真も一番上に貼ってある事に気づき、こいつが全てを知っていると確信した夫は、男をボッコボコにし、拷問を加えて居場所を聞き出す。
この登場シーンからして変態過ぎる男を演じたのが、最近の出演映画でも変態的な役が多いイライジャ・ウッド。
釣り針を口に結びつけ強引に引っ張られた状態でハンマーで歯を折られるシーンも凄いが、それ以上に驚かされたのが変態イライジャが作り上げた
全裸の女性達が監禁され閉じ込められた檻で作り上げた、変態ピラミッドww
この画は色んな意味ですげぇ!と思ってしまった。
で、夫は無事に元妻も見付け、家に連れ帰ろうとするのだが、「私はようやく他の女よりも一番の女になれたのよ!」と訳の分からない口答えをし、車中でナイフを使って助けに来た夫を滅多刺しにする!
意識朦朧の中、対向車とぶつかりそうになり(この対向車は一つ目の話のポール・ウォーカーが乗る車)、反射的に避けるもそのまま木に激突し元妻死亡。
息も絶え絶えの夫は携帯電話で現妻に「助けに来てくれ」と伝えるも、事情を知らない現妻は「知るか!ばーか!!」と泣き叫んで一方的に通話を切られ、夫もジ・エンド。
話は3つ目へと移る。
こちらはエルビス・プレスリーの物真似やっている男が主役。
演じるのはブレンダン・フレイザー。
完全にエルビスに成りきっている様が可笑しい。
この男、全く人気が無い為か、所持金も殆どなし。
車のガソリンも買えない所か一杯のコーヒー代も払えない有様。
恋人も愛想をつかして何処かに行ってしまう。
しかし、夜にこの町でのカーニバルで出演以来が舞い込んできたので、どうにかその会場まで行こうと、仕方なく質屋で大切なプレスリーのメダルを売って金に変え、ガソリンを購入し、その前に床屋で大事なモミアゲを手入れして貰おうと行ってみると、何故か並んで2店の床屋が存在。
どうやらこの町ではこの二つの床屋に対して、“どっち派”かで町民たちが対立している模様。
町民が見守る中、とりあえず左側の店に入るも大切なもみあげを勝手に剃り落とされてしまう。
怒った物真似男は、右の床屋へ移動するも、さっきあっちの店に行った奴に仕事なんかしてやらんわ!と店主に怒鳴られ、剃刀で首を切られ、なんなんだこの町は!と物真似男は店を出る。
すると、町角で宗教勧誘のおっさんに声をかけられ、「神にすがれば奇跡は起きる」と言われ、なんのこっちゃいなと思いながら出演場所へと到着。
主催者に紹介され、ステージでパフォーマンスを披露するも、見学者からはブーイングの嵐。
失意のどん底に陥った所で、さっきの宗教のおっさんの姿を目撃。
「俺はあんたの言葉を信じるぜ!」
とおっさんに向かって指差したその時、会場の外から全裸の女性たちが行進しながら無言で登場。
この全裸女性軍団は言うまでも無く、二つ目の話でマット・ディロンが檻の中から開放した女性達。
そういや、一つ目の話でポール・ウォーカーがクロスボウを拾うとした時、ボーと何かを一点見つめていて「裸のゾンビ女の集団を見た」「また幻覚を見たのかよ」というやり取りがあったのだが、多分、この全裸女性軍団を目撃したのだろう。
で、その全裸女性軍団を見た一人の爺様が「そんな格好しちゃいかん」と一人ひとりに星条旗を肌に被せてあげて、彼女たちはステージ前に移動すると、物真似男の歌に合わせてゆらゆらと踊りだし、物真似男も徐々に美声を高めていき、その声に魅了された見物客たちも気持ちの入ったパフォーマンスに酔いしれ始め、最後には背後で壮大な花火が打ち上がり大盛り上がり、大成功を収める。
はい、この大花火は、一つ目の話の最後の大爆発の事であります(笑)
物真似男はその場でスカウトも受け、有頂天。
愛想つかせ何処かに行ったはずの物真似男の恋人が何故かそこにおり、「寄りを戻しましょうよ」と言い寄ってくるも、軽く突き放し、「俺はこれからビッグになるんだ!」と高らかに笑いながら会場から消えていく。
取り残されたガールフレンドだったが、そこにある男が「何処にも行くところがないのなら僕の家に来ないかい?」と誘い、彼女もそれに同意するのだが、この男は変態イライジャ・ウッド。
男は星条旗をまとった全裸女軍団と、その新たに捕獲した女を連れてまたあの変態屋敷へと戻っていくのであった。
エンドロール後にはイライジャとその女との音声のみのセックスシーンが収録されているのだが、それを聴く限りではかなりのセックステクニシャンのようで、二つ目の話の元妻が夫と一緒に戻りたがらなかった訳はもしかすると、そのテクニックの虜になっていたからかもしれない。
とまぁ、自分でも感心する程に超ネタバレ全開の長々とした記事を書きましたが、それぞれ異なる3つの話で構成されつつも、しっかりと小さな部分では話が繋がっている、伏線が細かく配置され、それらも上手く回収されている辺りのこの展開は中々に面白いものがあるじゃないか、と私は大変に満足した次第。
各話のキャラクターもそれぞれにぶっ飛んでいたり変な者ばかりで、全体的にユーモア溢れる作りに仕上げている点は評価出来るのではないだろうか。
エピソード0的な位置にある質屋の店主の話にも起承転結が用意されており、まさかあのでっかい車からあんなちっこいおっさんが出てくるとは思いもしませんでしたわw
私は大変楽しめました。
ポール・ウォーカーのファンの人ならば、彼の追悼映画としても観るべきかと。
それでも面白くない、っていう意見ならば、それは知らん。
私の責任でない。
趣味が合わないだけの話だ。
評価:
★★★☆
14/05/17DVD鑑賞(新作)
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レンタル開始日:2014-02-21
メーカー:アース・スターエンターテイメント
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