1971年
アメリカ
89分
サスペンス
劇場公開(1973/01/13)
監督:
スティーヴン・スピルバーグ
原作:
リチャード・マシスン
脚本:
リチャード・マシスン
出演:
デニス・ウィーヴァー:デヴィッド・マン
キャリー・ロフティン:トラックの運転手
エディ・ファイアストーン:カフェの主人
ルー・フリッゼル:バスの運転手
ルシル・ベンソン:蛇屋の女性
ジャクリーン・スコット:マン夫人
アレクサンダー・ロックウッド:車の老人
<ストーリー>
カリフォルニアの片田舎を舞台に、突如として無人の大型トレーラーに追われる羽目になった男の恐怖を描く。
40トンの殺人トラックに戦慄が走る! 凄まじい迫力で追いまくられる車 500マイルのデッドヒート! かつてなき恐怖と衝撃の連続!
まっ昼間 恐怖のトラックに 襲われた乗用車 何のために? 何故?
全世界にセンセーションを まき起した話題の「ジョーズ」 監督スティーブン・スピルバーグ のデビュー作!
―感想―
てめえがノロノロ走るから追い抜いただけだろ!
なんで俺が悪いみたいな流れになってんだよ!!
現代ではちっとも珍しくない「煽り運転」から引き起こされる“悪夢”の時間というものを、この古き時代に映像化させたスピルバーグ。
先見の明があり過ぎるというか、今だからこそ観て欲しい作品ではある。
後方から極端に接近されるのがどれだけ怖いか、それを目で強く感じる展開には釘付けとなる。
相手はディーゼル車だから坂道には弱い。
それを利用して突き放す作戦に出るも、肝心な所でラジエーターから煙を吹き速度が落ちる乗用車。
追う、追われるというたったこれだけの話をスリル満点に描き切ったスピルバーグだが、なんと本作が劇場用映画としては(アメリカでは当初TVムービーとして製作。日本では劇場公開された)監督第一号というのだから天才という言葉以外、見付からない。
確かこれを監督した経験を活かし、本作のアイデアをグッと膨らませて撮ったのが『ジョーズ』だった、そんな事を何処かで聞いたような記憶があるが。
姿なき男から襲われる恐怖というのを世間的に大きく認知させたのも本作が走りだったように思う。
その姿なき男だが、本編中、兎に角上手い具合に映さないようにしているんだけど、主人公が追い抜く際に運転席を見るシーンのみで薄っすらと確認する事が出来た。
なんか普通のおっちゃんぽい(笑)。
理不尽に追い掛け回される主人公なので、ある意味「可哀想」という気持ちが生まれるのもあり、どうして俺がこんな目に・・・という心情を理解する事も出来るので感情移入し易い。
なので、ひたすら弱者の立場だった主人公が、遂にブチギレて終盤では強者となり、トラックに挑み勝利するハイライトシーンにカタルシスを存分に味わえる。
だが、妙に切ない雰囲気のエンドロールなんよね。
ここの主人公の姿を鑑賞者はどう捉えるのかは人それぞれだろうけど、私は「どうやって家に帰ろ。。。」て思ってのしんみりさかな、て絶対違うわw
多分、虚しさが先に来たんだろうなあ。
まあ、色々と考えさせられるラストではあるが、トラックの猛スピードで追い掛けてくる描写は戦慄ですよ、見せ方が本当に上手い作品だよね~。
評価:★★★★★
20/10/30Blu-ray鑑賞
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レンタル開始日:2005-07-01(DVD盤)
メーカー:ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン