THE GIRL ON A BULLDOZER
2022年
韓国
113分
ドラマ
劇場公開(2023/07/17)
監督:
パク・イウン
脚本:
パク・イウン
出演:
キム・ヘユン
パク・ヒョックォン
オ・マンソク
イェソン
<ストーリー>
何かと喧嘩っ早い少女・ヘヨンは、母亡き後、ギャンブル中毒の父の代わりに幼い弟の面倒を見ていた。ある日、父が盗んだ車で事故を起こし…。
―感想―
徐々に少女の怒りが沸点まで達していく様子を、きちんと段階を踏んで丁寧に違和感無く描いているのは見事。
只惜しいのは、被害者側となる少女とその父親に対して余り同情する気持ちが起きないという点。
車で事故になったてのも確かに路上に出てきた若者の方に非があるのだが、父親は車そのものが会長の車を盗んだものだし、更には酒気帯び運転をしているからねえ。
それを考えると全く落ち度がないとは言い難いから、そのまま脳死となって死亡してしまうのは悲しい事だが、まあこれも仕方がないのかもなとは思ってしまう。
少女に関しても、口より先に手が出るタイプなので、悲しみや辛さを誰よりも一番に背負っているとはいえ、どうにも感情移入はし難い。
結局父の死後、幼い弟の存在がありながらも、怒りで行動が突っ走ってしまい題名通りの「ブルドーザー少女」と化す。
自身の家(店)は呆気なく崩壊出来たのに、会長の自室を破壊しに行ったら窓しか壊れなかったてのは、格差社会に向けた皮肉なのかもね。
出所後、地道に働いている中、保険会社から多額の保険金が下りた事を伝える旨の通知を受け取る。
その時の少女の微妙な反応が映画を締め括る上では印象深いものとなっている。
世の中お金だけど、お金よりも大事なものは幾らでもある、からなあ。
因みに少女の左腕にはタトゥーが彫られている。
普段は隠しているが、ここぞという時にはタトゥーを曝け出して相手に詰め寄る姿を見ると、あくまでも自身を奮い立たせる為の少女にとっては気持ち的にも強くさせてくれる一種の「お守り」なのかもしれない。
ブルドーザーとパトカーとのチェイスは今までになかった異色な光景となってます。
これが観れただけでも鑑賞した価値はあったかもね。
評価:★★★
24/08/26DVD鑑賞(準新作)
レンタル開始日: 2023-12-06
メーカー: アット エンタテインメント
情報<カリコレ2023>
↑Amazonでの購入はタイトルリンクをクリック!