背景の色合いが数作どういうわけかバイオレット系になっておりますが、これはお客さまからのリクエストで、それ以外の一部作品の背景は描きかえる予定でいます。毎回いろんなパターンにチャレンジしています。油絵は塗り重ねることで、思いがけないいろいろな色の効果が得られます。
変な話ですが時々、構靴磨きに共通するものがあると思う事があります。靴磨きと一言でいってもさまざま、昔は銀座あたりで専門の靴磨き屋さんが路上でお仕事をしておりました。見事に磨き上げてくれます。プロですから、当然かもしれませんが、丁寧に手際よく磨き込んだ靴の先端は素晴らしく鏡面状に光を放します。まるで景色さえ映り込みそうです。最初は大胆に、そして徐々に繊細に、最後は隠し味ともいえる、塗り込まれた靴墨の上に数滴お水を垂らします。さらに磨きをかけるとお水の効果が決めての技を効かせます。
絵の背景もただ単に筆を運べば良いということではありません。ご依頼頂いた方の想いをしっかり受け止め、起承転結を考えドラマを創り出すよう努めています。プロ意識は分野は違っても創意工夫の積み重ねという点では一緒ですね。
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