肖像画教室ではいつも口を酸っぱくいっていることがあります。喜んで頂ける肖像画をお届する事。しわの一本一本を克明にお描きして、喜んでくれるお客様はいないということが、1500点以上のご依頼を頂いてお客様から教えられた究極の回答でした。凄く単純で分かりやすいことですが、腕前の自慢が優先することがあっては、お客様から評価はもらえないでしょうと、お教えしております。肖像画がそれらしく描けるということがもちろん前提ですが、貴重なお金をお支払いいただくのはお客様です。親戚の方や、ただで差し上げるものであればご自由にといったところでしようか。リアルさの表現には二通りがあると思います。どちらを選ぶかは、心を大切にするか、技巧的な部分のみ優先するかだと思います。苦い思いを沢山積んでいることも、相手を思いやることになり、裏返して優しい肖像画をお描きすることに繋がるかもしれません。肖像画については、人が対象の場合”究極のリアル”さ!?は理解できません。”スーパー”とつく表現も同様です。虫メガネでもかざしお顔を見ながら描けばみんなスーパーになるのではないでしょうか。もちろんリアルに描くことではなくリアルそうに見せることはとても大事なことです。肖像写真を撮る時でも表情や照明に気配りするのと同じことでしょうか。しわを消すレフ板も必要ということでしょうか。日常の化粧品の巧みなコマーシャルの本筋を読み解けば一目瞭然で、形成外科も商売繁盛とお聞きします。500年前の茶系(ニスやら加筆で)に染まったモナ・リザも当時描かれた状態は色鮮やかだったと最近の科学分析で分かってきております。求めていることはご自分に置き換えれば分かることではないでしょうか。永年肖像画家と云われる方の肖像画作品は見事に優しく綺麗な表現になっています。教わることが凝縮されているように強く感じます。従って肖像画教室ではお客様に本当に喜んで頂いて制作の対価としてギャランテイを頂けるかということを基軸に指導しております。つまり肖像画家としてやっていけるかどうかという分かりやすい指導です。
最近コンテ画のご依頼が多いのですが、これは白黒のみの表現ですから、描かないことには画面が埋まりません。しわもついつい描くことになりますが、絶妙な薄いぼかしが求められます。コントラストを強調すれば怖い顔になりかねません。だからと言って全体を薄く表現しては幽霊みたいになります。強調するところとそうでないところの心配りは油彩も白黒のコンテ画も一緒です。
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