肖像画展出品用の肖像画制作にここ数日集中していましたが、昨日よりご依頼頂いている肖像画にも手を入れ始めております。同時進行で少しずつですが納期を考えて描き進めていきたいと思います。下描き初日といったところでしょうか。4月からの敬老肖像画贈呈のお仕事も準備を始めており、すでに額縁二百数十点分(これだけの数量を確保するのはとても大変です。)の発注を済ませました。いろいろな方々のご協力で成り立つ仕事だけに、協力して頂ける関係各位様には大変有難く感謝申し上げます。
最近気になる事。(偉そうに・・)テレビで震災の被害に遭われた方々への応援メッセージはいい事ですが、必要でないものはむやみに買うなとか、ああしろこうしろと上目線で命令口調のコピーでは、人の心は動かないといつも思っています。テレビを見ている人を勇気付けたり、励ます事をもっとしたら、その気に本気になるのではないでしょうか。人は他人に認められる事で心の充実感を持つことができ、もっと頑張ろうと自然に心の中で思うようになるのではないでしょうか。表現の仕方が公共の電波を使っているにもかかわらずもったいないと思ってしまいます。云わんとしていることは間違っていないかもしれませんが・・・。心に訴えかける一工夫がほしいなぁ。”むやみにものを買わなくなった皆さんお一人お一人の努力が実り始めています。東北に物資が・・・。”とか。こんなコピーで参加していない事が、心底恥ずかしくなるような気持になりませんか?褒められ人は成長します。こんな時だからこそ大規模に国民全体を褒めてみてはどうでしょうか。
二十代で手にしたデールカーネギー氏の著書”人を動かす”に出会ったことが振り返ると私の人生に深く影響を与えているように思います。とても分かり易く人間の心理を解説しており、目から鱗の一冊です。人を動かす分かり易い原則を理解すれば、テレビで流されているようなコピーとは違ったものになると思いますが・・・。人は誰でも自分が正しいと思って行動します。その行動を非難されれば反抗的になり、自分が正しい事の意味づけにやっきになり更に自分を防御します。人の心を解きほぐすことから始めなくてはならないのに、人を強引にコントロールしようなどとんでもないことではないでしょうか。最近ようやくトイレにこんな感心するコピーが目に入るように。”綺麗に使って頂いて有難うございます。”一方”トイレを汚すな!”とでは受け取る側の気持がどれだけ違うか、お分かりになると思います。そのもたらす結果も違うと思います。トイレを汚してほしくなかったら、使用する人の自尊心に働きかける方が、一歩通行で命令口調の言葉よりは、お互いいい気持になります。人の心は意外と分かり易いという単純明快な話ですね。冒頭の話に戻れば、もし自分の家族へのメッセージであれば、家族のことを思って買いだめしている身内を批判できないと思います。じっくり考えたら気づかいの籠った違った言い方が見つかるかも、です。数十年前(三十年くらい前でしょうか)に買った一冊、もう一度読み直してみたくなり、本棚をくまなく覗いてみましたが、見つかりませんでした。
”人を動かす”についての追記”実は凄くシンプルで、自分よりも、相手の利益を優先させるということが私の解釈です。利益とは金銭の損得意外にいろいろあることは云うまでもありません。行きつくところは、損をして徳を取るということかもしれませんね。
余分な話ですが、 二十代に出会った目から鱗のもう一冊が、能見正比古氏著書”血液型人間学”どれほどか人生のいろんな場面で人の理解に役立ったことか。それぞれの”気質”(性格ではありません)を理解することで、人への興味増大です。自分と違う部分を理解することで・・・結果、無駄な議論(争い)をしなくて済みます。肖像画を制作する上でもお写真の表情、骨格、髪型、洋服の色彩や趣向的な部分で八割は血液型を当てられるかも。そうすると、歩んできたその方の道筋にも想いが馳せます。(勿論血液型で人を仕分けできるものでは有りません。神様に怒られます!)
肖像画の梱包作業に汗している最中、肖像画ご依頼のお写真を送って頂きました。有難うございます。
肖像画のお問い合わせは フリーコール 0120-945-655
詳細はクリック吉田肖像美術